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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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香澄の満足 その理由(わけ)-7

香澄の身体と呼吸が落ち着いたのを見計らって、男が声をかけた。

「香澄さん。」
「……。」
「寝ていたの?」
「ううん。一度気を失ったみたいだけど。」
「香澄さん。」
「やだ、あなたったら。さん付けなんかして。」

「香澄さん。」
「まだ言ってる。あなたったら……。えっ?せ、征爾さん?」
香澄は男の顔を改めて見た。
間違いない。征爾だった。

「香澄さん。気が付いたね。」
「なぜ、なんで、征爾さんが、ここに?
 えっ?わたしが抱かれていたのって、征爾さん?」
「ああ。雅和さんじゃなくて、とっても申し訳ないんだけどね。
 でも、香澄さんは、わたしのことを雅和さんと信じ込んで抱かれたんだ。
 香澄さんの心も身体も、わたしのことを雅和さんと信じてね。」

「だって、わたし、全く疑わなかったし……。
 顔ももちろんそうだけど、
 抱きしめた時の感触も、抱きしめられた時の感触も……。」

「ペニスだって、腰遣いだって、雅和さんのものだと思ったんだろ?」
「ええ。全部雅和さんだった。間違いないわ。顔だって確かめたもの。」
「そうだよ。それでいいんだ。」
「えっ?」

「香澄さんは、さっき、雅和さんに抱かれたのさ。
 身体も心も、雅和さんを求めていた。
 意識が遠くなっているような状態でも、
 雅和さんを求め続けていた。
 だから、わたしを雅和さんと思い込んだ。
 だから、香澄さんを抱いたのは、雅和さんなんだよ。」

香澄は狐に包まれたような気持ちだった。

「雅和さんから連絡をもらった。
 香澄さんがリミッターを外して、収拾がつかなくなりそうだ、とね。」
「雅和さんが?」
「ああ。ほら、見てごらん。」
征爾が指さす方を見ると、そこには見た顔があった。

「えっ?もしかして……。田辺、さん?それと礼二さん?」
「ああ。そういうことだ。」
「えっ?でも、田辺さんも、礼二さんも、麗子たちと一緒じゃ……。」
「ボクの大切な人のピンチだからね。快く駆けつけてくれた。
 目隠し状態の君を抱いたのは彼らだよ。」

(そうだったんだ。よかった。わたしのよく知っている人たちだったんだ。
 それも、今日1日、ずっと抱かれたいと思っていた人たちだったんだ。)

香澄は立ち上がり、田辺と礼二に頭を下げた。
「田辺さん。礼二さん。ごめんなさい。わたし、わからなかったから。」
「いや、それも征爾さんの考えでね。
 セックスで何が一番大切かを香澄さんに気づいて欲しいからって。
 こちらこそ、怖い思いをさせてしまって済まなかったね。」
「あ、いえ、とんでも、ないです。」
「相手が誰だかわかってしまっては意味がないって言われてね。
 ペニスを噛まれた時は思わず声を出しそうになったけど。」
「ご、ごめんなさい。礼二さん。」
「いや、こっちもかなり強引だったからね。」
「次に機会があったら、あの時の分までたっぷり優しく舐めさせてもらいますから。」
「ああ。その時はこっちもたっぷり舐め回させてもらうよ。
 歯を当てないよう気を付けながらね。」
礼二は香澄の口の中に入れていた、香澄のパール付きの下着を手に、笑った。
(やだ、あれを口の中に入れられていたんだわ。)

「レイプ犯たちは?」
「ああ、彼らか。わたしたちが警察のふりをして登場したからね。
 慌ててチリチリバラバラになりながら逃げていったよ。
 服を手にして走っていく後姿を見たからね。
 まあ、それまでさんざんいい思いをしたんだ。
 香澄さんの凄さを知って、どう終わりにしたものか困っていたんだろうから、
 わたしたちが現れて、反面ホッとしたんじゃないかな。」

香澄は7人の男たちのことを思い返していた。
(ちゃんとした場面で出会っていたら、もっといい関係が作れたかもしれないのに。
 若い子たちもそれなりに頑張っていたし、
 石原・大門のコンビプレイもなかなかのものだった……。
 でも、この公園には、もう、ちょっと来れないかしら。
 だって、わたしがさんざんまき散らしたんだもの……。)

「征爾さん。」
「さあ、送っていくよ。雅和さんが待っている。
 君のことを一番心配していたのは、ほかならぬ雅和さんだからね。
 帰り道、襲われたら大変だ。
 シークレットサービスがご自宅までお送りしますよ。」



香澄は着替えを終え、洗面所へ向かった。
鏡を見ると、少し疲れた自分の顔が映っている。
前髪にまだ少しだけこびりついている白い塊が、
昨夜の出来事が夢ではなかったことを物語っていた。。
(いやだ、帰ってきて髪の毛、洗ったのに。
 本当だったらもう一度シャワーを浴びたいところだけれど……。
 征爾さんたちに挨拶しなきゃ。)
香澄はザーメンのついた部分を前髪で隠し、洗面所を後にした。


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