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野田の隠れ家 Season3
【熟女/人妻 官能小説】

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結局、1人で飛騨路へ-1

1時間近く待ったものの、玲奈は来なかった。
ラインも既読にならない。

迷った末に、玲奈の分は、払い戻して、野田は1人で名古屋行きの新幹線「のぞみ」に乗った。

新幹線「のぞみ」で名古屋まで行き、そこから高山線の、「特急ひだ11号」に乗る。

ひだ号は、エンジン音が、なかなか大きい。
確か、急勾配を駆け上がるため、外国製のエンジンを積んでいると聞いたことがある。

名古屋を出ると、20分弱で岐阜に停車する。
名古屋と岐阜って、意外に近いようだ。

岐阜駅では、進行方向が逆になる。

岐阜から先は、非電化区間で単線になる。
ローカル色満載だが、なぜか高山本線と、「本線」と呼ばれている。

岐阜駅の次は、美濃太田駅である。
美濃太田を出ると、下呂に停車し、その次が高山である。

野田は、下呂という駅名を聞いて、反射的に途中下車した。

別に、野田は高山に行きたい訳ではない。
単に玲奈を喜ばせるための目的地だった。

ちょっと意固地になって、ここまで来てしまったが、野田にとっては、アニメの聖地より温泉の方がいい。
せっかく名湯・下呂に来たのだから、温泉に入ってゆっくりしたい。

午後2時半、野田は下呂駅に降り立つ。
そして、予約してあった高山のホテルにキャンセルの連絡を入れる。

そして、すぐにスマホで、下呂の宿を探す。

さすがは、温泉で有名な観光地だけあって、立派な宿がいくつも検索されてくる。

その中で、ちょっと寂れた宿を見つけた。
どうやら個人経営のような宿で、部屋数は4部屋しかない。

ネットの口コミを見ると、どれも“料理が美味しい”と絶賛する声ばかりである。

野田は、騒々しいのは苦手なので、寂れたぐらいで、料理の美味しい宿がちょうど良い。

温泉も、家庭用のお風呂を、ちょっと大きくしたぐらいの画像が表示される。

早速、その宿に電話をしてみる。

『部屋は空いております。ただ、今、板長が体調を崩して入院しておりまして、食事の提供が出来ない状態なんです。』
と、言われる。

いきなり出鼻をくじかれる。

『食事は、下呂市内にいくつかある食堂やレストランで、ご自身で、とっていただくことになりますが、、』
と言われ、それを承諾する。

チェックイン時刻は、午後3時なので、スマホの地図を見ながら、ゆっくり歩いて、宿に向かう。

2時55分、宿に到着。

宿の前にある黒板には、野田の名前しか書かれていない。
今日の宿泊客は、野田1人だけのようだ。

食事の提供がないため、客が離れているのだろう。

フロントには女将が1人で、野田を待っていた。

パッと見た感じ、若く見えるが、近くでみると、40代半ばか、、。
たぶん、野田と同世代だろう。

普通、温泉宿の女将は、和装をしていると思うのだが、この宿では、宿の名前の入ったトレーナーを着ている。

個人経営では、お風呂や部屋の掃除、洗い物など、すべてやらないといけない。
和装では、やっていられないのだろう。

いずれにしろ、なかなか愛嬌のある、美人女将である。


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