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任務中なのに〜アパート張り込み編〜
【レイプ 官能小説】

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山田の情報-1

アパートから戻ってくると、課長から呼び出しがあった。逮捕に向けての準備状況を課長は知りたがっていた。

悠子は、未だ詳細は検討中だと正直に言った。特に詐欺組織や菅原組がどの程度の人数をアパート付近に集めると予測して逮捕体勢の人員を組むか迷っていると言う。

課長も唸り、

『確かに、予測は難しい。』
『だが少ないより多いに越した事はない。』

と言う。悠子は、

『他の捜査課の応援10名、地元所轄の警察署より私服15名制服15名で全体で60人以上の体勢でどうでしょうか?』
『ただ、アジトへの突入、アジトでの会合出席者達の逮捕は内の捜査官達で担いたいと思います。』

と提案する。課長は腕を組み考えていたが、

『良いだろう、早速他の捜査課に応援を当たってみる。地元警察署には君が出向いて概要だけでも説明した方が良いだろう。』

と了解してくれた。悠子は、詳細が決まり次第報告する事を告げ課長室を出る。

悠子は早速、アパートがある所轄の警察署に出向き応援の要請をする。まだ詳細が決まっておらず、概要だけで申し訳ないと謝罪する。

警察署は署長直々に出迎えてくれ、心良く応援を引き受けてくれた。謝罪なんて必要無いと言い、詳細は決まってからで結構だと言ってくれた。

悠子は礼を言った上で、詐欺組織が武装してる可能性が有る事、基本逮捕や突入は自分達が行う事を告げた。警察署の応援は、道路封鎖や外側の包囲網を予定していると伝える。

署長は了解してくれ、悠子は詳細が決まり次第伝えると言い警察署を出た。悠子が捜査課に戻り、警察署の良好な対応の事を部下達に伝える。山田が、

『主任が次期課長有力候補の噂が所轄まで伝わっているんですよ。』
『本庁の課長になるかも知れない人の要請を所轄は足蹴に出来無いですよ。』

と解説する。悠子は、

【もし、私が課長候補どころか左遷されたら対応はまるで違うんだろうな。】

と思った。緒方達が戻って来たのでミーティングを始める。悠子は、

『まだ、はっきりと人数の割り振りをして無いけど。』
『大まかな所を発表するわ。』
『アジトに集まるメンバー、組員を逮捕するA班10から15名程度、班長は緒方さんお願い。』

と言うと緒方が、

『はい。』

とやや緊張した面持ちで答える。悠子は、

『アジトに突入するB班5名程度、班長瀬戸さんお願い。』

と言う。瀬戸も緊張した様子で、

『はい。』

と答える。悠子自身は、櫻井の部屋から逮捕開始の指示を出した後A班に合流すると伝える。悠子は、

『他の捜査課から応援が10名程度来る予定だけど、この件は私達のヤマだわ。自覚を持って当たって頂戴。』

と部下達に発破を掛ける。部下達は、

『はい‼』

と大きな返事で答える。

翌日、組対課から2箇所新たな詐欺グループのアジトを発見し監視中だと報告が入る。豊川組組員を尾行して発見した模様だ。

その翌日には、城田が言っていた宅急便が判明する。ある詐欺グループのリーダーのマンションに出入りしていた運送屋の内不審な業者が浮かび上がる。

その業者の軽の箱バンは、詐欺グループのリーダー達のマンションのみを訪れ、運送屋の名前が車体に書かれているものの配送業務を行っておらず、実態は無かった。

同じ様な業者はもう一つ見つかる。両方とも都内では無く、都境にある古い一軒家を根城にしていた。そこも監視対象になり、当然強制捜査が入る予定だ。

そして逮捕体勢が決まった、逮捕実行のA班15人、アジト突入のB班5人、詐欺グループの応援メンバーの対応と不測な事態への予備として他の捜査課の応援10人を2班に分ける。

応援は、何と夫の捜査課だった。夫は課長で忙しく現場に来れないかも知れないとの事だが。普通、課長は現場に出ないが夫は未だ若く頻繁に現場に出向く様だった。

悠子が組対課に交渉していた応援が実現して10名が所轄の私服捜査員と共に菅原組の応援に対応する。

後はアパートの敷地か敷地外か、部屋に入る前か出た後かの問題になる。悠子は課長への報告で人員配置が決まった事を伝え、逮捕場所はギリギリまで考えさせて欲しいと要請する。

課長は、組対課の応援に難色を示したものの、結局は認め各所に連絡してくれた。逮捕場所も悠子に一任した。だが失敗したら1人で責任を負う事になるのを悠子は理解していた。

アパートのアジトの会合まで後2日に迫ったある日ミーティングで山田が、

『あの〜報告が有るんですが。』

と言いにくそうにしている。悠子は、

『山田君、遠慮しないで発言して下さい。』

と促す。山田は、

『例の会合の日なんですが、地区の祭り、イベントが午前中から有るのはご存知でしたか?』

と言う。悠子や緒方達は一様に、

『えっ、知らない!』
『本当か!』

と驚く。


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