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任務中なのに〜アパート張り込み編〜
【レイプ 官能小説】

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黒い背広の男達-1

盗聴器設置した当初、アジトのメンバーは電話で話す事も余り無く話しても私用ばかりで、訪問者が待たれていた。

盗聴器設置から5日後、久しぶりにアジトを訪問する者がいた。だが詐欺グループの関係者では無かった。

昼前の11時位に監視要員の山田が興奮した様子で知らせてきた。捜査課の固定電話に掛けて来て、

『見るからに暴力団風の男達3名がアジトを訪ねて来ました。動画データを送ります。』

と報告する。悠子達は、パソコンで送られた動画を見るとアジトの今までの訪問者達と明らかに違う。

これまで訪れていたのは30才前後のカジュアルな服装の男達だったが、今日の訪問者達は、40才から50才位の男達で黒っぽい背広を着込んでいる。

3人は、応対に出たアジトのメンバーと押し問答をしている風に見える。少しして強引に中に入って行った。

山田の言う通り強面の暴力団風の男達だ。1人は40才位で180cm弱の身長で横幅も有り、最近では珍しい位にヤクザ系の風態の男だ。

そして、やはり40才位の身長が優に180cm超えている痩せ型の冷たい感じの人相の男がいる。

その2人のすぐ後ろの男は身長は170cm前後の中肉中背の50才位の柔和な顔立ちだが、何故か不気味さを感じさせた。

その50才位の男を見た瞬間、悠子や部下の捜査官達から声が出る。

『川地だ‼』
『川地だな‼』
『菅原組が出て来たか!』

と興奮気味だ。悠子と緒方が顔を見合わせ頷く。山田が、

『スマホで盗聴器の音を送ります!』

と言うと話し声が聞こえてきた。悠子がスピーカーにすると、

『あのぉ、菅原組のどちら様でしょうか?』
『来られる事を聞いていないんですけど。』

と部屋のメンバーだろう、恐る恐る聞いている。すると野太い怒鳴り声で、

『うるせえ‼』
『何だ、来るのに予約でも取れって言うのか!』
『生意気な事言ってると、ぶっ殺すぞ‼』

と脅かす。すると落ち着いた声で、

『安岡、まあ、そう脅かすな。』
『こちらの若い衆、ビックリしてるじゃないか。』

となだめる。怒鳴り声の主が、

『すいません。』

と畏まった様に答える。落ち着いた声の主は、

『俺は菅原のカシラやってる、川地と言う者だ。』

と言い続けて、

『この部屋は、あんたらにとってどう言う役割の部屋なんだ?』

と聞く。部屋のメンバーは、

『あの、その•••』

とはっきり答えない。安岡が、

『テメェ、はっきりと答えねえか‼』

と怒鳴り付ける。川地が、

『豊川、そのボード見て何か解ったか?』

と別の人物に話し掛けている。豊川と言われた人物が、

『今月の連中の上がりの集計を書き込んだ物でしょう。』
『貼ってある紙は、先月のメンバー毎の売り上げと報酬と思われます。』
『その2つのパソコンの中身が見たいです。』
『多分、何らかの設定がしてあり普通には見れない筈です。』

と低い声で答える。川地が、

『豊川にパソコン見せてやってくれ。』

と部屋のメンバーに言っている様だ。部屋のメンバーは、

『上の人には部外者に絶対見せるなと言われています。』

と言いにくそうに答える。すると安岡と思われ声がすかさず、

『テメェ、カシラに逆らおうって言うのか‼』
『今すぐ、そのパソコン見せろ‼見せねぇと、このドスでテメェの指落として行くぞ‼』
『パソコンどころかマスも掛けねぇ様にしてやる‼』

と凄む。部屋のメンバーは慌てて、

『上の人と連絡取らして下さい。自分の一存では決められません。』

と言うと川地が、

『良いだろう。』
『その上の者もここ来る様に言ってくれ。』

と落ち着いて言う。部屋のメンバーは、

『はい、解りました。』
『すぐに連絡を取ります。』

と返事する。すぐにスマホから電話してるのだろう、川地達が来ている事、パソコンを見たがっている事、上の人にここで会いたがっている事を伝える。

部屋のメンバーが、

『上の人が、今からすぐにここに来るそうです。』
『パソコンの中身はまだ見せられないと言っています。』

と申し訳無さそうに言う。川地が、

『まあ、良いだろう。』
『今から来る奴に交渉しよう。』

と言う。川地達は、ボードを見て地区毎の状況を話している。豊川がボードの写真をスマホで撮っている様だ。その時山田から急に、

『やばいです。スマホの充電切れそうです。』
『充電器忘れました••』

とパニック気味に言ってくる。するとすぐ近くから、

『山田君、俺のを使え。』
『フル充電して有る。』

と櫻井の声がする。悠子は緒方を見て顔をしかめると緒方も苦笑する。櫻井は張り込み部屋で山田の近くで状況を見ているのだろう。山田が、

『ありがとうございます。』
『お借りします。』

と言うと山田が、

『捜査課の別回線に掛けます。』

と言うやすぐに捜査課の固定電話が鳴り悠子が出ると、川地達の話し声が聞こえる。

櫻井の声がかすかに聞こえる、

『山田君、淹れたてだ。』

どうやらコーヒーを勧めている様だ。山田も囁く様な声で、

『御馳走になります。』
『僕からも今日のオヤツです。旨いんですよ、このドーナツ。』
『どうぞ、食べて下さい。』

と言っている。櫻井が嬉しそうに、

『ありがとう、貰うよ。』

と話す。


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