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透明な炎
【女性向け 官能小説】

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「誰か紹介してよ!」

ため息をつきながらそう言うけど

「俺が?無理!」

そもそも!
社内では無理だって分かってる。

私より年上のいい男たちはみんな既婚者だし
年下の男たちはすでに主任の役職がついた私に遠慮しそう・・・

「結婚って思い通りに行かないものよね」
「全くな」

よく言うわ。
可愛い専業主婦の奥さんと休みは銀座のくせに。

「梅雨も明けたし、明日エノスイいかねぇ?」
「エノスイ?」
「あぁ、足伸ばそうぜ」

エノスイって江の島水族館?

「安西、一昨日クラゲに癒されたいって言ってたじゃん?」
よく覚えてるな。
「エノスイのクラゲ、見に行こうぜ」

良いけどさ?良いけど・・・

「あんた土日の両方でかけて平気なの?」
「ん?この週末仕事入れてねーよ?」

いや、仕事じゃなくてさ。
仕事じゃなくて・・・

「まさか、お前明日海外と会議入れてんの?」

入れてないけどさ。
どんだけ私のコト仕事中毒だと思ってんのよ。

「入れてない」
「じゃぁ、行こうぜ。何時に待ち合わせる?」

行かない。

その一言は、飲みこんだ―――





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