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透明な炎
【女性向け 官能小説】

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「横浜人として見に行かなきゃなぁ」
「横浜人としてね!」
「行くか!」
「土曜日なんか混んでるよ〜」
「行かない?」
「行く!」

ニッと笑った私を笑いながら引き寄せる。

武藤、こんな事奥さん以外にしちゃダメなんだよ?
私だから勘違いしないけど
他の女子だったら勘違いしちゃうんだから。

武藤のいいところは、女子にもフレンドリーなところだけど
それは勘違いされちゃうって事なんだからっ!

新しい駅ビルに向かう途中でそんな事をぼんやりと考えていた。


横浜駅に出来た新しい駅ビルは、ビックリするほどきれいで。
横浜駅はずっと工事が終わらないって意味で「日本のサグラダ・ファミリア」なんて冗談で呼ばれてた。
私が生まれた時から駅はずっと工事をしていた様な気がするけど
やっとやっと、きれいになった。

「すごいね」
「ああ、すごい」

「うちも広報が関係してるんだよね?」
「たしか入ってたな」

こんなに大きな駅ビルの開発に関われるってどんな気分なんだろう。



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