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月滅剣
【ファンタジー その他小説】

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月滅剣-2

『そうだ!時計。』
出かける時必ず時計をつける癖が始めて役に立った。
時計は夜中の2時をさしていた。暗い闇…まただ…周り中が闇に包まれていた
周りはコンクリートでおまけに5センチくらい水が浸水していた

『どこが出口だ?』男が問う
『試練だ』女が答える
『試練ってなんだよ!お前が呼んだんじゃないか!!』
『この部屋のどこかに私がいる世界につないである扉がある』
また扉だ。
『世界?どういう意味だ?』
『ふふふふふ、そこには私のペットが放ってある。これが私がお前に与える最初の試練だ』
ぺたっぺたっぺたっ
なにかが近づいて来る。

はあっはあっはあっ獲物が標的を捉えるようになにかが近づいて来る
『冗談じゃないぞ』
男は急いで逃げる。奴のほうが早い。

『バンッ』
何かに当たる。扉だ。
『また扉だな。ふふふふ』
扉は無数にあって形も様々だ。もうすぐそこまで来ている奴の速さからいって選ぶチャンスは一度しかない。男は何故かここまで来たときに見た月を思い出して月の形の扉をあけた

そこには今までと違った光があった
一方には稲穂があり、一方には山があった
その真ん中にはどこまでも続く道がある
『なんだここ…』
はっとなって後ろを向くとあの闇の空間は無くなっていて
ドアもなかった。
『その道をまっすぐ歩くがいい』
男は声のするとおり道を歩き出した。
しばらく歩いたが、一向に人の姿が無い。それどころか動物もいない。
この田畑は誰が管理しているのだろう?
男はさらに歩く。すると田畑とは反対側にある山に階段があった
『ここを登れ』女の声がする
男は登ることにする。この階段を登ることが、この女にしたがうことがこの男の運命を変えることになる
………15分後、一向に頂上は見えない。1時間後まだ見えない。3時間後…日が暮れてきた
『一体どこまで続いてんだ。』女は答える『四分の一くらいか…』
このままでは降りるのも大変そうだ
男は腹を決めて階段を登ることにした

だんだんペースが落ちてきたこともあって日が暮れていった。もう嫌だと思いながらも闇は来た…太陽は死んで闇が支配する。
しばらくは休むことにしたしかし階段の両端は階段と同じ傾斜で草が茂っていてとても眠ることはできない。男はとりあえず階段に座る事にした。
夜は長い…誰もいないからよけい長く感じた。
誰かの声が聞きたい。男は何度も女に語りかけるが
女からの反応は無い。そもそも女はどういう方法で男に話し掛けているのかすべては幻聴ではないということがこの状態が物語っている

長い夜が明けた。男は再び歩き出す。昨日の疲れが残っている
そしてしばらくたったその時…信じられない恐ろしい事が起こった


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