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『寒雨』
【エッセイ/詩 その他小説】

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『寒雨』-1

それはそれは白い息

雨の中に溶け込む

竦めた肩が少し痛い

それを雨が湿らせる

ポケットに突っ込んだ左手は

握り締めても冷たいまま

ただ右手にぬくもりが在る

手放すにはあまりに惜しい

つないだ手

もう少しだけ凍えていようよ


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