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「美人教師 詩織 38歳」
【熟女/人妻 官能小説】

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C罠-1

指定された居酒屋へ行くとまだ山本先生も田代君も来ていなかった。
通された個室で待つこと数分。
二人が現れた。
きっちり挨拶も出来る田代孝二は爽やかな高校生に見えた。
やがて酒が入り数点の料理を食べた後、山本が口を開いた。
「彼に酒を飲ませたのは実は成人に達しているからなんです。
かってはわが校の暴れ者で留年を繰り返したおかげで20歳で高三なんです。
今は改心して真面目な学生生活を送っていますが今でも学内で彼の睨みに逆らえるものはいません。
あの権藤剛志も田代には一目置いているようなので息子さんの事頼んでみたらどうですか?」
その時山本の携帯が鳴った。
「もしもし。えっ、今からですか。ご両親じゃ駄目なんですか。そうですか分かりました。すぐにお伺いします。」
「ごめん。クラスの一人が今万引きで捕まっているんだ。親には連絡がつかないんで私が迎えに行く事になった。」
「そういうことでしたら、お出かけ下さい。私は田代君ともう少し相談したいことがあるので二人でここに残ります。」
二人っきりにするという目的を達しこれから先の事は俺は知らんぞという意味もあって山本は消えた。
何気ない会話の後詩織はいきなり切り込んだ。「どう?私の息子を助けてくれない?」
「うん。いいよ。山本先生からも頼まれているんだ。」
正直ほっとして「じゃ乾杯しましょ。」
そして楽しい会話が続く。詩織も上機嫌で対応する。
帰る間際になって急にそわそわしだして「おばさんの頼みは聞くから僕の頼みも聞いてよ。」
「もう、もっと早くいってよ。で、その頼みって何?」またそわそわし始め急に無口になる。
孝二にとっては今までとは違う相手だ。しかも美人で聡明な女教師なのは分かっている。
ビビりながら詩織の耳元で囁いた。
「馬鹿にしないで。」孝二を突き飛ばして怒りに震えながら帰っていった。
孝二はすぐに山本先生に電話して「駄目だったよ。」不首尾に終わったことを連絡した。
「そうか。でもそれは想定内だ。そんなに簡単に落とせる相手じゃないよ。」
「僕もそう思うよ。最初から無理な計画だったんだ。」
「心配するな想定内だと言っただろう。明日放課後俺の所へ来るんだ。」

1週間ほどたった頃だった。詩織が学校での仕事を終え帰宅した途端健一から罵られた。
「母さんもう駄目だよ。母さんがあいつ等からの相談を拒否するもんだから権藤の奴毎日自宅まで押しかけて来るんだ。
そして昨日無理やり連れ出されて万引きさせられたんだ。」
「それはいつからの話?」「ちょうど一週間前からだよ。毎日3〜4人で来るんだ。」
明らかにあの田代のさしがねだ。
何という卑劣な男だろう。
「でも権藤君だって学校の授業があるでしょ?」
「あいつら授業をサボるなんてへっとも思ってないさ。」
「もう駄目だってどういうこと?」
「昨日の万引きの場面をビデオに撮られたんだ。
そうして僕に言うんだよ。
「このビデオ、学校に渡そうか。それとも警察の方がいいかな。SNSに流すって方法もあるよな。
お前の母ちゃんが俺たちの相談にのってくれさえしてくれればすべて解決するんだけどな。」
無理やり万引きさせといて何という言い草だろう。
あまりの怒りに体中が震えすぐに山本に電話した。
「で、木村君が万引きしたっていうのは事実なんですね?脅されていたと言っても主犯は木村君なんだ。
明日、権藤達を問い詰めてみるけど簡単には白状しないと思うよ。君も少し冷静になった方がいいよ。」
翌日電話があって「思った通り彼らは知らないと言ってる。今はそのビデオを公開させない事の方が大事だ。」
自分が書いたシナリオなのにぬけぬけとそう言い放った。
息子を助けるには田代孝二に頼むより他はなかった。
これは不登校や虐めの問題ではない。
そんなことは退学してしまえば何の問題にもならない。
だから詩織は田代の要求を蹴ったのだった。
だが今息子健一が窃盗罪で検挙されそうになっている。
そんな事になっては死んだ夫に顔向けできない。
山本先生にもう一度田代との面会を依頼した。
山本はなぜか嬉しそうな声で快諾してくれた。


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