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任務中なのに〜アパート張り込み編〜
【レイプ 官能小説】

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強面の住人-1

悠子は、

『監視の為に、アパートの住人に協力を求める他無いわね。』
『やはり、手前のアパートの部屋がその候補かしら?』

と緒方を見つめて尋ねる。緒方は、

『はい。手前のアパートの正面から見て右端の上下の部屋が最適な候補だと思います。』
『管理会社に聞いた所、下の部屋は家族3人暮らしで上は独身の男性の一人暮らしだそうです。』
『今日、少しだけ様子を見ていたのですが下の家族の部屋は子供の友達や近所の来客が多く向かないと思いました。』

と答える。悠子は、

『さすが、緒方さんね。早速、部屋の当たりをつけているとは。』
『上の部屋の男性一人暮らしの方が良いわね。その方がうちの捜査官達も張り込みし易いでしょ、住人が女性だと問題あるわね。』
『詐欺グループの住人に我々の存在を知られたく無いから、情報漏れを防ぐ為にも他の部屋の住人達と交渉せずに上の住人にお願いしたい。』
『緒方さん、交渉よろしく。』

と緒方に指示する。緒方は、

『はい、交渉して見ます。状況は、逐一報告します。』

と答える。ミーティングが終わり、早速緒方は、アパートの住人に交渉するべく出向く。

交渉には人目を避ける為、緒方1人で行った。道路沿いのアパートの右端の上の部屋に行き、ノックする。

『はい』

と短く返事が有り、程なくドアが開く。中から180cmは有りそうなスキンヘッドの男が出て来た。

強面の顔に緒方は、一瞬戸惑ったがすぐに、

『櫻井さんですか』

と言い周りを見て、誰も居ない事を確認して身分証を見せる。櫻井と呼ばれた男は少し驚き、

『何の御用でしょう。』

と聞いてくる。緒方はすぐに身分証をしまい手を振り、

『櫻井さんに何かある訳では有りません。』
『協力して頂きたい事がありまして、出来れば中で説明したいのですが。』

と言うと櫻井は、

『どうぞ。』

と言い部屋に通してくれた。中は6畳と四畳半が襖で仕切ってあり、それぞれに押し入れが付いている。台所、バス、トイレ付きと緒方が今週まで張り込み監視する部屋と同じ間取りだった。


櫻井は、6畳の方に緒方を通す。真ん中にガラステーブルが置いてあった。櫻井が台所で何かしているので、

『どうぞ、お構い無く。』

と緒方が声を掛けると櫻井は、

『丁度、飲みたくて用意していたので。』
『どうぞ、挽きたてのモカです。』

と言い、良い匂いのするコーヒーカップをガラステーブルの緒方の前の所に置く。緒方は、

『ありがたいのですが、勤務中ですし、供応を受ける訳には行きませんので。』

と断わると櫻井は、

『コーヒー位、良いじゃないですか。』
『冷めない内に、どうぞ。』

と更に進めて来る。緒方は、これから協力を求める交渉をするのに櫻井の気分を害しても思い、

『では、せっかくですので。』

と一口啜る、良い匂いが口の中に拡がりもう一口啜って、

『美味しいですね。』

と櫻井に言うと櫻井は、嬉しそうにうなずく。緒方は、

『早速ですが、櫻井さん。』
『櫻井さんに御協力頂きたい事が有りまして。』
『前のアパートに我々が追っている被疑者達の部屋が有ります。』
『その部屋の監視にこちらの部屋をお借りしたいのです。』

と説明して協力を求める。櫻井は、

『監視の間、この部屋を貸してくれと言う事ですか?』
『その間、私はどこかにそちらが部屋を用意して下さると?』
『期間は、どれ位ですか?』

と続け様に質問して来る。緒方は、

『出来れば、この部屋の一部をお貸し願えればと思います。』
『状況を見て、お部屋を用意する事もあるかもしれませんが今の所、考えておりません。』
『期間は、相手次第ですので分からないと申し上げるしかありません。』

と答えた、最近は予算の都合で余程でないと部屋代までは出ない。櫻井は、

『監視と言うのは、24時間この部屋に刑事さん達が居る訳ですか?』
『被疑者達って、どうゆう連中ですか?』

と聞いてくる。緒方は、

『ええ、24時間監視します。監視要員は、交代しながらですが1人での監視も可能です。』

と答えた後、少し迷ったが、

『被疑者達は、詐欺グループです。』

と話す。櫻井は、

『この広くもない部屋に、いつまで続くか分からない監視をする刑事さんと一緒に居ないといけない訳ですか。』
『うーん』

と唸り、考えている。緒方は、

『何とか考えて頂けませんか。』
『櫻井さんの生活には干渉しませんし、影響無い様にします。』
『詐欺グループ摘発の為、御協力願います。』

と要請する。櫻井は、

『少し、考えさせて下さい。』
『決まったら、連絡します。』

と言うと緒方は名刺を渡し、

『こちらの固定電話は、捜査課直通です。』
『この監視の話しは、他言無用でお願いします。』

と言い帰って行く。

櫻井は緒方が帰ると、

『フゥー』

と息を吐きながら、

【ビックリさせやがって。】
【警察手帳見せて来た時は、何も身に覚えが無いのに焦ったぜ。】

と少し動揺していた。そして、

【誰が協力なんかするか。】
【ふざけやがって、電話せずじらしてやるか。】

と笑みを浮かべる。


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