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MatchingDIVE
【SF 官能小説】

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出逢い-6

「てなぁ訳でよ!
ルルは俺にぞっこんなんだよ!」

「ふ〜ん…マッチングダイブか……」

「おいおい!
話のポイントはそこじゃねーよ!」

「お前に惚れているって事は
分かっているよ…

それよりも
そのシステムが一般化すれば
何処に居ようが
誰とでも結婚出来るし
子供も作れるって事だよな……」

「まぁな!しかし
子育ては女親の元でしか
出来ないぜ!?

男はせいぜい金を
送ってやる事だけしか
出来ないなぁ…

そんなの辛くてしょうがないぜ!?
俺は本物のルルを抱いて
孕ませて赤ん坊をこの手で
抱いてやりたいよ〜くうううう!」

「ところでお前
ルルの本名知っているのかよ?」

「……お前、嫌なこと言うよな……」

ビールも飲み終わり
最終会計のデータが
ユキトの端末に送られてくる。

それを見てユキトが驚く。

「ええ!?
なんだよ!?この請求?」

「ユキトどうした?見せてみろよ!」

ユキトは請求金額を見せてやる。

「うっひゃ〜!!
俺の給料の半分以上だよ!」

「カーーーーブ!!
ちゃんと割り勘だからな!」

「ははは……
しゅ、出世払いでお願い致します
……ははっ」

二人は
フルフェイスマスクを着け
店の外へ出る。
裏路地を歩きながら
今後の事を話し合う。

「ユキト、お前のところの両親
もしかしてマッチングダイブで
子作りさせようと
思ってんじゃないかな?」

「まさか〜!?
それなら、会社に来いとか
言わないだろ?」

「確かに……そうだな…
ところでユキト!
お前、カノンの事を
どう思っているんだよ?」

「どうって別に
仲間の一人としていい娘だなぁ
とは思うけど
アバターだけで
リアルに会ったこともないし…
普通だけどな」

「そっか!
まぁどうでも良いけど
カノンに
今日の事は絶対に言うなよ!」

「あ、当たり前だろ!?
カーブに誘われて
風俗に行ったなんて言えるかよ!」

「バカ!
そんなの当たり前だろ?
親父さんとお袋さんの話もだよ!」

「あ、ああ、分かった。
話さないよ…」

「じゃあ明日は
いつもの時間に落ち合おう!
いいな?ユキト!」

「分かった…明日
晩飯食べたらログインするよ……」

二人は
ウォルフ街の交差点で分かれ
それぞれの自宅に帰宅する。

義人が帰宅する。

自宅のプラズマシャワーを
浴びて玄関を抜けると
母親に気づかれる。

「あら?義人、お帰りなさい……
何処に行っていたの?」

「いや、別に……
友達と会っていた……」

「あら?
お酒臭い…飲んできたの?」

「あ、うん…ちょっとね……」

「あんまり
外をウロウロしちゃダメよ〜
外はウィルスが何処にあるか
分かんないだから」

「うん、解っているって!
ちゃんと気を付けているよ」

「ご飯は?要らないわね?
それから
お父さんが話があるって
言っていたわよ〜」

義人は父親がいる
リビングへ行ってみる。

「おお!義人、帰ったか?」

「う、うん、ただいま……」

「ちょっと座りなさい!」

義人は少し距離をとって
ソファーに座る。

「今度、父さんの会社で
政府の仕事を請け負うことに
なったんだ。

そこで、義人!
お前は父さんの会社に入って
手伝ってもらいたいんだ」

「手伝うって、何を?」

「そんな難しい事ではない
社長室長として秘書たちを
まとめてくれれば
それでいい

父さんの仕事を
間近で勉強するだけでいいんだ」

「政府の仕事って?」

「うん……
お前もニュースか何かで
知っているだろうけど

政府と医療と父さんの会社が
一緒になって
マッチングダイブと言う
企画を進めて行くことになる」

「マッチングダイブ!?」

「そうだ
細かい内容はまだ極秘なんだが
少子化対策で

全国の自治会に
父さんの会社のシステムを利用して
医療現場に
カプセルを設置していくんだ。

しばらく父さんは
家に帰ってこれなくなるから
ユキトには会社を任せたい。
どうだ?やってくれるか?」

「ちょっと考えさせて……」

「……うむ、分かった!
しかし
来月からこの企画は
動き始めるからな!

それまでには返事してくれよ!」

義人は自分の部屋に戻り
ベッドに横になる。
頭の中を
ミサとマッチングダイブの事で
訳が分からなくなる。

「まさか
父さんの会社がマッチングダイブの
会社だったなんて………
ミサ………また会いたいな……」

義人はそのまま眠りにつく。


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