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捜査中に触られて〜電車編〜
【痴漢/痴女 官能小説】

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決意の表明-1

翌日の朝、夫に

『気分転換に映画見に行こうかな?』
『会えたら大学時代の女友達にも会うかも。』

と話す。夫は、

『それは良い、楽しんで来て!』

と心良く許してくれ、子供も自分が出勤前に義父母の家に連れて行くと言ってくれた。夫に嘘を付くのは嫌だったが、今日の約束を最後にスキンヘッドとは会う事は無い。ケジメの為にもスキンヘッドと会わなければと思った。

私服用のクローゼットを開いて、何を着ようか迷った。仕事用だと夫に見られた時に変に思われると考え、私服にしようと思ったのだが何を着ていくか迷ってしまう。

『彼氏に会うわけじゃないし、適当でいいわ。』

独り言を言いながらも白いスーツ系の上着とセットのスカート、ベージュのブラウス、少し薄めのパンストにした。

約束の駅のホームが近づいて来ると、ドキドキしてきた。心臓の鼓動が速くなった様に感じ、緊張もしてきた。

【しっかりなさい!】
【あなたは、捜査チームを束ねるチーフなのよ。】
【痴漢に緊張してどうするの。】

と自分に怒りさえ感じながらも電車が約束のホームに止まると深く息をした。ホームに着き、約束の場所付近に来ると、スキンヘッドの姿は見えない。

ホッとしてる自分に苦笑し時計を見た、まだ約束より30分近く早い。

【以外に早めに着いちゃったな。】

と思いながら一番近いベンチに腰掛けた。電車が止まる度に、スキンヘッドを探す様に見たが、まだ現れない。次の電車を待ちながら、

【もう少ししたら約束の時間を過ぎる、約束の時間を過ぎたら帰ろう。】

と思い、スマホを開いてメッセージを確認する。

『本当に一人で来たみたいだな。』

突然、声がしてビックリして横を見る、スキンヘッドだ。次の電車は、まだ来てない筈だ。咲良は、

『いたなら、そう言って欲しかったわ!』

怒る様に言うと、スキンヘッドは

『俺は、慎重な男だ。安全を確認しないとな。』

と笑った。咲良は、

『もしかして、ずっと前からいたの?』

と聞く。スキンヘッドは、

『あんたが、ここに来る30分前だから1時間か。』

と答える。咲良は、

『私、信用されてないのね?』

と言うとスキンヘッドが、

『痴漢が捜査員、信用するか?』

とニヤリとした。咲良は、

『あなたも当然一人なのよね?』

と皮肉ぽく聞く。スキンヘッドは、

『そうだ。』

と短く返した。電車が到着し、多数の乗客が降りて来た。スキンヘッドは、

『場所を変えよう。』

と話し、出口と反対方向の人気の少ない方へ歩いて行く。咲良は、慌てて付いて行く。スキンヘッドは、歩くのが速くどんどん離される。

スキンヘッドは、自動販売機の缶コーヒーを買い咲良を待つ。缶を開け飲みながら、

『飲むか?』

と咲良に聞いて来たので首を振り断った。

『今日は、時間あるのか?』

スキンヘッドは、そう言うと咲良を無遠慮にジロジロ見た。咲良は、

【何、服装チェック?】

と思いつつも今日来た目的を伝えようと話し出す。

『ええ、今日はたまたまお休みなの。』
『先ず、お礼を言わせて、あなたの協力のお陰で被疑者達を逮捕できた。ありがとうございました。』
『まだ捜査中なので詳細は言えないけど大きな成果になったわ。』

スキンヘッドは、

『そいつは、良かったな。』
『だが捜査に協力したつもりは無い、あんたと取り引きしただけだ。』
『こんどは、あんたが俺に協力する番さ。』

と言う。咲良は、

『その協力内容によるわ、何をするつもりなの?』
『前に電車で私にした事をするつもりなら受け入れるつもりは無いわ!』

ときっぱりと言った。スキンヘッドは咲良の全身見る様に視線を上下させ、

『俺に又、イジられたくてここに来たんじゃ無いのか?』
『俺にはそう見えるぜ。』

とニヤニヤして言う。咲良は顔を真っ赤にして、

『馬鹿な事言わないで!そんな事有る訳ないでしょ!』

声を荒げ否定した。


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