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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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迫りくる闇-6



『よ〜し、早いトコ車だそうぜ。いつも通りの安全運転でよぉ』


トドメとばかりにスタンガンのスイッチを入れ続けた鈴木は、完全に沈黙した由芽を眼下に狩りの成功を告げた。

落ち着いている鈴木達と違い、本気を出した女性の抵抗の激しさを初めて目の当たりにした佐藤と高橋は、フルフルと唇を震わせていた。
いや、もっと唇を震わせている人物がこの車内には居る。
言わずもがな、哀れにも狩られてしまった由芽である。


(私を狙ってたんだ…ッ…た、倒れたフリをして待ち構えて…!)


拉致された数日後に遺体で発見されたというニュースは、何度となく見てきた。
まさか自分がこんな目に遭うとは思いもしていなかったし、しかし、逃げ出そうにも腕も脚も鉛のように重く、ピクリとも動かない。


『顔認証のスマホかよ。ほら、顔見せろぉ』

『この中にハメ撮り動画とか残ってねえかな?』


スマホのロックは外され、そこに記録されている個人情報が暴かれていく。
怒鳴って止めさせようと思っても舌も声帯も固着して動かず、そうこうしているうちに街の灯りすら視認出来なくなってきた。
この箱バンは郊外に出てしまったようだ。


『社員証見っけ。ほうほう、コイツの名前は新庄由芽って言うのか』

『財布の中身は一万円札と小銭だけかよ。安い給料でよく働いてるよなあ?』


名前を知られ、財布の中身を盗られた。
このまま何もかもが盗まれて≠オまいそうで、唇の震えはますます強くなっていく。


(た、助けて!かずさ先輩ッ!)


顔に白いタオルが被せられた……救世主となり得る頼れる恩師の名前を心の中で叫びながら、由芽の意識はすぅっと遠のいていった……その漆黒の世界は車外の景色と溶け合い、狂気を満載した箱バンまでもが飲み込まれるように消えていった……。


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