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ブービートラップ
【ショタ 官能小説】

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Ehud Goldsteinの手記-1

私の名は、Ehud Goldstein(エフード・ゴールドシュタイン)だ。現在、私はACLU(アメリカ自由人権協会)所属の人権派弁護士をしている。

両親はホロコーストの生存者で、この世の地獄からユダヤ人を救ってくれたアメリカ合衆国に心底感謝していた。と、同時に、自由、民主主義、人権尊重といった、アメリカ社会の指導原理の熱狂的な信奉者であった。彼らはまた1948年に樹立されたイスラエルの建国の理念に深く共鳴し、父親は、1967年の「6日戦争」(第3次中東戦争)及び1973年の「ヨムキプール戦争」(第4次中東戦争)では、イスラエル国防軍の志願兵としてアラブ人に対して武器を手に取り戦った。

私は、このような両親の下に1959年にアメリカで生まれた。だから、少年時代はアメリカ的な価値観とユダヤ教の信仰を守り抜くことが、自分の使命だと固く信じていた。

私はユダヤ教徒としての務めを果たすべく、大学卒業後の1981年にイスラエルに渡り義務兵役についた(私が生まれる前に父親は、イスラエルと合衆国の二重国籍を取得していたため、私にもイスラエルでの兵役義務があった)。その翌年、イスラエルは隣国レバノンの首都ベイルートにあったPLO(パレスチナ解放戦線)本部攻略のため軍事作戦を開始した。

私たちのイスラエル陸軍歩兵部隊は10日かけてベイルートに到着し、PLO本部包囲戦に参加した。私は、そこで、敵兵に対する拷問、友軍機による民間人への無差別爆撃、親イスラエル民兵によるパレスチナ難民キャンプにおける虐殺を目撃し、それまでの自分の信念が揺らぐのを感じた。

アメリカに帰国すると、人種差別、経済的弱者の貧困、身分証を所持していない移民に対する虐待など従来見えていなかったアメリカ社会の暗部が私の目に飛び込んできた。

私は、それを座視してはいけないと考え、ロースクールに進み弁護士になった。

昨年の8月に、女性海兵隊員から慰謝料請求訴訟の受任を依頼された。彼女はレイプ被害者の子どもで、心神耗弱の母親の治療費および彼女自身が被った精神的苦痛に対する慰藉料を、レイプ加害者に対して請求する意思を表明した。

そのための先決問題としての父子関係確認のため、DNA鑑定が実施され、8月22日に加害者の1人が生物学上の父親として同定された。

しかし、鑑定結果を依頼人に報告しようと海兵隊に照会したところ、作戦行動中につき本人との連絡は不通との回答を得た。

一方、9月の中旬に、先の鑑定で父子関係が確認された加害者の娘と名乗る女性から、依頼人に宛てた封書を受け取った。作成者は加害者本人とのことであった。

そして、今年の2月28日に被告代理人弁護士から、被告が死亡したとの通告を受けた。被告の遺族が訴訟承継しない限り、事件の訴訟手続は中断する。

依頼人とは、現在もなお連絡が取れていない。


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