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キミハ、ココマデ
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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キミハ、ココマデ-4



「さて、と」
 浩矢がすっかり日常のリズムに組み込まれた更新チェックを始める。
「お」
 今日もまた、写真がアップされていた。
「……ん?」
 志保と並んで白い歯を光らせているのは、あの男。
「今日はマイケルとツーショットでーす」
 志保のコメントが浩矢の目に飛び込んでくる。
 どうやらこの男はマイケルというらしい。
 大きく映った画像を見ると、なるほど、その名に見合って若い頃のキング・オブ・ポップを思わせる精悍な風貌をしていた。
「ツーショットでーす、って……」
 浩矢の胸に、ちらりと違和感が走る。
 志保は基本明るい性格をしているが、こういう浮かれた感じのニュアンスで自分の気持ちを表現することはあまりない。どんなに嬉しくても楽しくても、はしゃぎすぎてしまうのは少し恥ずかしいと思ってしまうタイプだ。
「……」
 僅かな苦々しさを噛みしめながら、浩矢は改めてモニターを見つめてみた。
 並んでいる二人の距離はさほど近いわけではないが、それでも仲のいい友人といった感じの雰囲気がぷんぷん醸し出されている。
「もしかして……」
 言い知れぬ不安が浩矢の全身を覆った。虫がもぞもぞ体内を這い回っているような居心地の悪さが、凡庸な顔を自然と険しく歪ませる。
「……い、いや、まさか」
 気を取り直すように、浩矢は小さく吐き捨てた。
「考えすぎ……だよな」
 そして己に言い聞かせるようにぽつりと呟くと、まとわりつく疑念を振り払うように何度か軽く頭を振った。


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