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義母
【熟女/人妻 官能小説】

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愛の芽生え-1

 気だるさを感じながら目を覚ますと樹の姿はなかったが顔を覆っていたストッキングと剥ぎ取られたショーツが布団の隅にあった。
昨夜の情事を回想しながら汚れたシーツを見つめて涙を浮かべる静枝であった、

 早朝、矢野は新聞受けから新聞を取り庭に置かれたベンチに腰掛け新聞を見ていた、すると静枝の浴室のボイラーが入る音に気付いた。
(シャワーを浴びるのだろうか、やはりあの男と寝たのだな)

 静枝はボイラーが止まると浴室に入りシャワーを浴びた。
昨夜の悪夢を流し落とすかのようにシャワーの湯を身体に流し続けた。
ピチャピチャと音を立てて流れる音が矢野の耳にも届いていた。

 静枝は9時には佳代の家に入る。
「おはようございます」
「花村さん昨夜はごちそう様でした、みつちゃんもご機嫌だったわよ」
「いいえこちらこそ、矢野さんは?」
「家に帰りましたよ、あなたによろしくとねと言ってました」
静枝は佳代の洗濯物を済ませると部屋の掃除にかかっていた。
「花村さんどうお茶にしない、美味しいお菓子があるのよ」
佳代は静枝に声をかけた。
「ハイ」手を休めポットの湯を沸かしお茶の準備をした。
「花村さん昨夜遅くどなたかいらした」
「お気づきでした?」
「みつちゃんがそんな事言ってたから」
矢野に知られていたんだと静枝は思った。
「まあお独りなんだし、そんな方いてもいいわね、あなたお美しい方だから」
「実は・・・」と言いかけて口をつぐんだ。
「花村さん、みつちゃんがあなたにどうも惚れてるみたいなのよ、いい人がいるんだったら私からあきらめるように言うわ」
「いえ、そういう方はいませんわ」
静枝は否定した。
日頃 矢野には世話になっている、少なくても矢野には樹の存在は知られたくないと思った。
「そうなの・・そうしたらみつちゃんにもチャンスはあるのね」
佳代は喜んだ様子だった。
「花村さん、みつちゃんに届けてもらいたいものがあるんだけど頼めるかしら」
 昼食後 静枝は佳代から預かった品物を持って矢野の家に向かった。
ひっそりとした玄関のチャイムを鳴らした。
「はい、どなたですか」
「私です、花村です」
「はい、ただいま」
矢野の弾んだ声がした。
玄関の戸が開き矢野は静枝を迎え入れた。
「さあどうぞ・・散らかってますが」
確かに玄関も廊下も不要な物で埋まっていた。
部屋に案内されソファーに座って佳代からの届け物を渡した。
「すみませんでした」矢野は大きな体を丸めてお礼を言った。
「矢野さん昨夜はごちそう様でした、あんな美味しいお刺身初めてでしたわ」
静枝は満面の笑みで言葉を返した。
「いいえ、いつでも言ってください、あなたに喜んで頂ければ嬉しいです」
矢野の素朴な態度に好感が持てた。
部屋や台所を見る限り男ヤモメの住まいである、静枝はそんな暮らしをしいられてている矢野に同情するのだった。

 「矢野さん、今日はお暇なんですか」
「まあ、いつも紐といえば暇ですが・・」
「そうですか、少し私もお手伝いしますからお部屋の模様替えしませんか」
願ってもない静枝の言葉に矢野は喜んだ。
静枝はヘルパーの時代いろんな家に訪問し部屋を見てきている、すぐさま矢野の家の模様替えは頭に浮かんだ。
2時間足らずで不要な物を整理して隣町の装飾の店に二人は出かけた。
車中、昨夜の事は矢野の口からは出なかったが静枝の方から口を開いた。
「矢野さん再婚は考えておられるんですか」
「ないと言ったらウソになりますがもう私では無理でしょう・・」
「でも何かと不便なこともあるのでしょう」
「もう無理ですよ、あなたこそお綺麗なんだからいい方でもいらっしゃるでしょう」
「まだそんな方いないんです」
静枝は暗に昨夜の男性は矢野が思う相手ではないと伝えた。
「そうなんですか」
やはり静枝が思ったとうりだと確信した。

店ではまるで夫婦のように寄り添い壁掛けや花瓶など手に取り買い求めていた。
「花村さんよろしかったら食事に行きませんか、いろいろお手伝していただいてそのお礼ではないんですが」
「うれしいんですけど矢野さんにご負担掛けますから・・何でしたら私食事おつくりしましょうか」
「いいんですか、それはありがたいんですが」
「じゃあスーパーに寄ってくださる」

スーパーで買い込んだ食材は矢野にとっては久しぶりなのである。
綺麗になった台所や居間に心寄せる女性がいることだけで幸せであった。
手際よく料理を作る静枝の後ろ姿に抱きしめたい気持ちだった。
「さあ出来ました、召し上がりましょうか」
「凄く旨そうですね、花村さんありがとう」
静枝にとっても家で男性ふたりで向き合って食事をすることは亡夫以来であった。
「美味しいです、いつもコンビニが多いいですから」
「ダメですよ、お体に悪いですよ・・よろしければ私お手伝いしますよ」
そんな優しい言葉をかけてもらったことに矢野は感動して目頭を熱くした。

 その日から時々静枝は矢野の家に立ち寄るようになった。

樹からは暫くしてメールが届いていた。

{義母さん怒っておられるのですか、でもあの晩あなたも私の腹上で楽しんでおられたのでは、腰使いは相当なものでしたよ。
 薫とはなんとか上手くやってるし、時々で結構ですから関係を続けていただけませんか。}
(厚かましい男、許せないわ」
静枝は無視を続けた。

 「みつちゃん、花村さん彼氏いないみたいよ、優しくて美しい方じゃない、あなたからお誘いしてみたら」
佳代は矢野に真剣な顔つきで迫っていた。
「そうだね・・」
矢野もうなづいて聞いていたが思い立ったように
「わかった、誘ってみるよ」

 卓球の例会の会場は20人以上に膨れ上がっていた、口コミで綺麗な女性がいることを聞きつけた男たちである。









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