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ブービートラップ
【ショタ 官能小説】

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Face Off-1

しばらく、俺はジャッキーに身を任せボーっとしていたと思う。ペア練習が終わり部員たちは休憩に入った。ジャッキーが、席を外した丁度その時、黒帯の長身のヒスパニックの男が、俺に近付き敵意を隠さずに言い放った。

“Stay away from Jackie! She was supposed to practice with me, today. But, ‘cause you cut in, I missed it, you fucking scumbag!! (ジャッキーにくっつくな。彼女は今日オレと一緒に練習するはずだった。だけど、お前が邪魔したせいで、そのチャンスがパーになった、このゲス野郎。)”

“Huh? What the hell are you talking about? Though she taught me the basics, what’s it got to do with you? (ハァ?何言ってんだ?俺はジャッキーから基本を教わったが、それがお前とどういう関係があると言うのか?)”

“Do you wanna get tough with me, you little gook? Come on! Bring it on!! (アジアのチビのクソ猿め、俺とやる気か?おい、かかってこいよ!)

合気道の要諦は専守防衛だ。相手の動きに合わせて、その運動エネルギーを逆手にとって、相手の身体のバランスを崩して倒す。また相手に致命傷も負わせない。基本姿勢も柔道や空手とは異なり、前方に重心を置かず、背筋を伸ばして直立して立ち、相手に付け入る隙を与えない。俺はじっと、相手の様子を伺った。

“Come on, you chicken shit! If you’re freaked out, I’m gonna whack the hell out of you. (さあ、来い、この臆病者め。お前がビクビクしてるのなら、こっちから行かせてもらうぜ。)”

“Jose, stop it now!(ホゼ、やめろ!)”とほかの部員たちが叫んだが、遅かった。男は右腕で俺の胸に突きを入れてきた。すかさず、俺は左手で、逆半身片手取りの技で相手の腕を捉えグイと引き寄せ、右手でその肩を制し、ねじ伏せた。技が決まるまでコンマ数秒だったと思う。

皆、何が起こったのか状況が理解できない、といった困惑と驚きの目で俺を見つめ、ラナとソーニャは大歓声を上げた。丁度、そこにジャッキーが 戻ってきた。黒帯の部長らしき男が、彼女に状況を説明した。

ジャッキーは、落ち着いた声で、”I’m very sorry to have let this happen, everybody. Karate means “empty hands” in Japanese. When Okinawa, the birthplace of karate, was invaded by a Japanese warlord way back many years ago, they confiscated all the weapons from local people. So, they had to come up with ways to defend themselves by their own hands. This is how karate came into being. Therefore, it is the defensive arts, pure and simple. Do you know what I mean, Jose? Karate is not meant to be the way to attack people. I’m afraid I must let you go. Good bye.
(皆さん、こういうことが起きてしまったことを私はとても残念に思います。空手とは、日本語では素手を意味します。空手の発祥地である沖縄が昔、日本の戦国大名に侵略された際、地元の住民は全ての武器を没収されました。それで、彼らは素手で自分の身を守らなければならなくなりました。空手はこのようにして誕生しました。それは純然たる防御術なのです。私が言っていることが、分かりますか、ホゼ?空手は、人を攻撃するためのものではありません。残念ながら、きみには退部してもらいます。さようなら。)”


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