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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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最後の迷い-3

征爾は香澄の手を取って、パーテーションのスイッチに手をかけた。
「ですから、その前にもう一つだけ。お願いばかりで済みませんが。」
「なんでしょう?」
「あの……。続きも……。」
「続き?」
「さっきの、です。」
「さっきの、ですか?」
「はい。いつか機会があったら、あんな風に拘束された状態で、征爾さんに……。
 その、つまり……。」
「お仕置きがして欲しい、と?」
「はい。ダメ、でしょうか。」
「ダメも何もありませんよ。大歓迎です。なんでしたら今日でも構わないくらいです。」
「いえ、さすがに真奈美の前では……。」
「恥ずかしいですか?」
「いえ、恥ずかしいというよりは、さっきもお話ししたように、
 真奈美にはまだと思っていますし、真奈美にも主人にも……。」
「知られたくない、ですか?」
「秘密が一つくらいあってもいいかなって思うんです。」

「香澄さん。」
征爾は急に声を落とした。
「秘密、ですか?」
「はい。できれば、ですが、征爾さんと二人だけの……。」
「なるほど。そういうことですか。わかりました。
 ただ、あくまでも公然の秘密、と言うことにしましょう。」
「公然の秘密、ですか?」
「ええ。もちろん、二人きりでお会いしましょう。
 ただ、その時は、お互いに、家族の者にはきちんと伝える。」
「きちんと伝える?ですか?」
「はい。香澄さんはご主人と真奈美ちゃんに、
 わたしは妻と紗理奈や美奈子、敏明にも、伝えます。」
「はあ……。」
「これから香澄さんと二人きりでSМプレイをする、
 と言うことをきちんと宣言してから会うのです。
 もちろん、この部屋を使っても構いません。
 ただしその時は誰も入ってこれない状態でです。」

「二人きりで会うことを、家族に伝えるということですか?」
「はい。一番秘密にしておきたいことを打ち明けられる関係こそが、
 互いを尊重し合っている関係かと思います。
 それに、求めていらっしゃるのは、さらなる刺激。だとすれば……。」
「…………。」
「香澄さんにとっても、ですが、ご主人にとってもいい刺激になりますよ。
 今頃どこで何をしているんだろうと疑心暗鬼になるよりも、
 今、鈴木家の主人とSМプレイをしているのだ。
 今頃は鞭で叩かれ散るのだろうか、それとも……。
 想像することはかなりの刺激です。」

香澄は自分が征爾に鞭打たれている姿を想像し、嫉妬心に燃えながらも、
硬く勃起したペニスを扱いている夫の姿を思い浮かべた。

「確かに。疑惑は不安につながりますが、嫉妬心は欲望につながりますものね。」
「その通り。ですから、香澄さんは帰宅してから、
 ご主人に報告する義務も負っていただきます。」
「主人に報告、ですか?それはまた刺激が強い。」
「でしょ?なんならビデオ撮影して差し上げます。」
「主人とビデオを見ながら、ですか?ああ、今からぞくぞくしてきます。」

「では近いうちに必ず。」
「はい。では、今日はノーマルに。」

壁のインターフォンが鳴った。
受話器を取った征爾は大きく頷くと香澄を見てにこやかに笑った。

二つの部屋を仕切っていたパーテーションはすべてがオープンとなった。


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