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演歌の性奴隷
【SM 官能小説】

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その1 堕ちた美人歌手-2

「山城様、そろそろあの亜季子さんの準備ができたようですよ」
恭子は色目を使い、同席している常連客の男にしだれかかりながら言った。

「そうかいママ、それは楽しみだな」
客の山城は恭子の肉付きの良い肩を抱きながらこっくりとうなずいた。
そしてさり気なく手を、大きく開いた恭子の中に手を入れて乳房に触れていた。

「きゃ……ダメですよお、山城さま」
恭子はそう言いながらも乳房に触れている山城の手を上から添えている。
「もっと触っても良いわよ」と小声で囁く。
「うふふ、では落ちぶれ歌手の亜希子でも見るとしようかな」

ここでも歌手の亜希子の凋落振りは知れわたっていた。

彼はこれから展開されるショーを思いながら、
目がギラギラと光っている。
まさにこのクラブは気怠く退廃したことを好む異様な人間達の巣窟のようだった。

適当にアルコールが入った客たちはすでに盛り上がっていた。
その夜のメインイベントのセレモニーがいよいよ始まるようである。

ママの恭子が時計をちらりと見ながら目でじろりと客を見渡して立ち上がり、
ゆっくりとステージの脇に立ち、おもむろにマイクを持った。

「皆様、お待たせいたしました。
それではお待ちかねの歌手の八嶋亜希子さんの歌謡ショーが始まりますのよ」
流し目でそういうと、客たちは待ってましたとばかりに盛んに拍手をする。

「いよー! 待ってました亜希子ちゃん、その後のを期待しているよぉ」
「そうだよ、私もその後を期待しているからね! 亜希子ぉ……」
それを聞いていた男達はどっと笑った。
歌手に対する期待では無く男達の卑猥な笑い……
その客の言葉にその夜の全ての楽しみが隠されていた。

男達の品のない声を聞きながらステージの裏で待機している亜希子は足が震え
なぜか泣きたいほどに悲しかった。
亜希子は客たちが自分の歌が目当てではなく、
その後の破廉恥なショーを期待していることはわかっていた。
今は歌手として、自他共に認められてこのステージに立っているのでないことを……。

亜希子にとっては、このクラブでのステージは初めてではなかったが、
今日のステージはその時とは違う。
歌手としての華やかさを失い、落ちぶれかけた亜希子に残された道はこれしかない。


ふうーっと息をして決心をし、着ている着物の上を脱ぎ始め、殆ど半裸になっていた。

(なんで、こんなことまでしなければ……)と思うと涙が溢れてくる。
悔しかった。マイクを持つ手が震えて頭が真っ白になっていた。



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