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お兄ちゃん大好き日記
【サイコ その他小説】

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お兄ちゃん大好き日記-1

 7月21日
 ついに夏休みがやってきた…やっとお兄ちゃんと一杯遊ぶ事が出来る。
 とりあえず明日は突然遊園地に誘って驚かそう、そして私の部屋に連れて行って…。

 いけない、まだ早いよね。


 7月22日
 遊園地に誘ったら友達と遊ぶからダメだって…残念。
 仕方ないからお兄ちゃんの部屋を掃除していたら机の下からエッチな本が一杯出てきたので全部捨てた。
 …言ってくれれば出してあげるのに。

 そんな事よりも気になったのが帰ってお兄ちゃんに抱きついたら女の人の匂いがした事。
 私のお兄ちゃんに手を出すなんて泥棒みたい、もし今度会ったら殺してやろう。

 7月23日
 今日も遊園地に誘ったけど今日も友達と遊ぶからとダメだった。
 さすがにお兄ちゃんが私との誘いを二回も断るのはおかしいと思ったからこっそりついていく事にしたけど、
 予想通り私のお兄ちゃんを奪おうとする泥棒猫が居た。
 しかもお兄ちゃんとべったりくっついて……。

 その人から離れて!お兄ちゃん!その人はお兄ちゃんをダメにするの!

 心の中で叫んだけど私の声は聞こえなかったみたい。
 やっぱり私がなんとかしてお兄ちゃんを助けないと。

 7月24日
 今日は遊園地に遊びに行こうって頼んだらOKしてくれた。
 やっぱりお兄ちゃんって優しいな。

 だけど、遊園地に行ったら泥棒猫…ううん、メスブタが居た。
 誰でもいいから交尾したくて堪らないって顔をしてるんだもん、メスブタで良いよね。
 ダメだよ?お兄ちゃん。こんなメスブタと話しちゃ。
 しかも、「お兄ちゃんは私の物だよ」って言ったら私の事を睨んできた。
 やっぱり本性って隠せない物なんだね、怖いなあ。

 そうそう、トイレに一緒に入ったんだけどね、メスブタが私にケンカを売ってきたの…お兄ちゃんは自分の彼氏だって。
 一日一緒に居ただけなのに付き合った事になるなんておめでたい頭してたから、思わず笑っちゃった。
 そしたらメスブタ本気で怒ったみたいでね、私の事を思いきり叩いたの。
 ちょっと痛かったから「この事お兄ちゃんに言ったらなんて思うかな。」って言ったら急にうろたえてさ…面白かった。

 もちろん、その後言わない代わりに土下座させて私の休日をダメにした罰金を貰ったよ。
 …それにしても、そんなにお兄ちゃんと交尾したいのかな?このメスブタは。
 まあ、お兄ちゃんと一緒に居て良いのは私だけだから叶わない願いだけどね。

 7月25日
 昨日あんなにボロボロにしたのに懲りずに今度は家にやってきた。
 しかも夕飯を作るとか言い出して…私が作っていたのに。
 お兄ちゃんも本当に優しすぎる、こんな下心見え見えの誘いを受けるなんて。
 しかも泊まるとか言い出して、本当にムカつく。
 でも、お兄ちゃんが断ったので安心した。大好き、お兄ちゃん。

 ちなみに、メスブタの料理は最高に不味くて、思わず吐きそうになった。
 こんな物を食べ続けていたら頭がおかしくなりそうで怖い。
 見たところお兄ちゃんは普通に食べていたけれど、優しいお兄ちゃんの事だ。きっと無理しているんだろう。


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