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名曲に名をかりて
【エッセイ/詩 その他小説】

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旋律が心に浮かべた物語-3


   ━─━○○○━─━

ショスタコービッチの 16番目の
前奏曲とフーガの中に 病院から
無言の帰宅をした 同級生の女子と
夜を過ごしている 女の子がいる

彼女の部屋で 彼女のベッドに
寝かされている 「あの子」
声をかけたら めんどくさい顔して
起きだして来そうな 「あの子」

(今日初めてこの家に入った 
程度の付き合いの私だっていうのに
どうしてあの子 あんな大事な
願いを 告げていたんだろ?)

「アタシ 閉所恐怖症だから
アタシが死んだりしたら
ギリギリまで カンオケの中に
入れないように 言って欲しいんよね」



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