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Twin Guns 無敵の女刑事
【制服 官能小説】

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犯人像-2

「憎しみなき強奪と呼ばれたこの3億円強奪事件。もしこの3億円が消えても保険で誰も被害が出ないと分かっていての事だったら、私達がイメージする、自家製の白バイで発煙筒一つで良くそれだけの金額を奪うことが出来たなって言うのも少し変わって来るわよね?」
「確かに。」
「警察はこの犯行を単独犯と見て捜査してた。でも、振り返れば3億円と言う大金を強奪するのに果たして一人で出来たのかって話で、共犯ではなくても協力者はいたと見て捜査するのが普通。それをしなかったのは、そうさせなかった誰かがいたって事になる。ようするに犯人を追っていたと思われた捜査は犯人を逃す為の捜査だったって事よ。秘密資料には国分駅付近でジェラルミンケースを積んだカローラが検問を受けた際、わざと逃したとの記載があった。となると犯人がそこを通過する予定だったし、検問をわざと突破させる予定であったと言う事。」
「と言う事は…」
「検問に当たった警官は犯人のグルと言う事になる…。」
「何と…!」
石山さえ驚く事実であった。
「しかも金成和弘の父親は国分署の巡査部長。なのにマスコミでさえ繋がりありと考えて報道してるのに警察はそれを問題視せずしっかりと取調べさえしなかった。
そして強奪された現金輸送車、セドリック。あれは集合団地の空き地にシートを被されて放置されてて、事件直後からそこに放置されていたとの証言があったけど、いくら慢性的に車が放置されてるからと言って誰もおかしいと思わなう訳がないでしょう。いきなりシートに被された車が現れたら何だと思うわよね?それを特に気にしなかったとかあり得ないでしょ。それはその証言をしたとされる集合団地の住人らもグルだったって事。通常の捜査資料によると、その証言をした住人らは事件から1ヶ月後、集合団地から姿を消したと書いてあるからね。」
「…」
誰も言葉がなかった。若菜から事実を聞く度に、自分が抱いていた3億円事件のイメージが崩れて行った。同時に警察全体が操られて正常な捜査が行われていなかった事を思うと、必死に捜査していたまともな警察官の努力が虚しく感じて来るのであった。

「そして事件発生から一年後、現金強奪した金成和弘は事故死してる。話が出来過ぎよね。」
「口封じ、ですか?」
「だいたい足として使われるのは事件のツリーからすれば下っ端の役割。金成和弘は3億円を手にしたのではなく報酬としてある程度の金額を受け取ったはず。そのお金で羽振り良く派手に遊んでいたけど、一年もするとその金が無くなった。一度甘い汁を吸った金成はもう一度甘い汁を吸おうとしてボスを脅した。で、消された。それが真実。」
「…とんでもない事件ですね…。」
現代でもミステリーとして多くの人間の興味をそそらせる3億円事件の裏を知り愕然とする石山らであった。


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