投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

レイニィガール
【その他 恋愛小説】

レイニィガールの最初へ レイニィガール 2 レイニィガール 4 レイニィガールの最後へ

レイニィガール-3

「いや、あのな。僕は君を鬱陶しく思ったりしてないから」

「それが云いたかったの?」
「まあ」

滝田の返事を聞いて、夕香は大笑いをした。
「やっぱり、先生って最高」



「ここで良いよ。そこ曲がって行ったら家だから。ありがとうございました」

ぺこり、と頭を下げる夕香を見つめて、滝田は深呼吸をする。

「ああ。なあ、相川」
「はい?」
顔を上げた夕香の視線が、滝田の視線と絡む。

「気をつけてな」
「うん」
「お菓子ばっか食うなよ」
「食うもん」

笑う夕香にちょっと待ってろ、と云って滝田は外に出る。助手席から出る夕香が濡れないように、傘を差し出した。

「感動ー。先生優しいね」
上機嫌で降りて、自分の傘を差す夕香。
青空柄。
滝田は彼女には雨の方が似合うのに、と思う。何故だろう。

「なに?この傘変?」傘を見つめていた滝田に気付くと、夕香は自分でも頭上だけの澄んだ青空を見る。

「ううん。なあ、相川」
「はいはい」
おどけて云う夕香の頭を撫でる。
「君は明日も、僕を好きかな」
「多分ね」

そう云って、夕香は手を振って歩いて行った。
彼女を家まで送る日は、いつ来るのだろう。
そう思う自分を確認して、滝田は苦笑する。
そろそろ自分の感情を無視するのも難しいようだ、と。
ありそうでなさそうな味のキャンディを、探しておかなければならなくなるだろう。
彼女にあげる為に。


レイニィガールの最初へ レイニィガール 2 レイニィガール 4 レイニィガールの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前