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蛙の子は蛙 
【兄妹相姦 官能小説】

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美沙希の初体験-4

結局、美沙希は処女のまま、朝を迎えた。
美沙希のショックはよほど大きかったのだろう。
恵介が落ち着いたのを見届けた両親とともに階下に降りると、
そのまま両親のベッドの潜り込み、芽衣の身体に縋りつくように一晩泣き明かした。

遅い朝食をとりながらも、昨夜の父親と母親の姿についてや、
何が行われていたのかなど、何も聞こうとはしなかった。

もっとも、美沙希に聞かれたとしても、雅樹も芽衣も、失意のどん底にある娘に、
ユニホーム姿とセーラー服姿で高校時代のレイプの再現プレイをしていたことを
口にするほど非常識ではなかった。

恵介のショックも美沙希以上だった。
このままでは兄妹の関係も悪くなるだろうし、
男としてのプライドも回復できないだろう。

自分の部屋に引きこもったままの恵介を、雅樹と芽衣は心配していた。

それは美沙希も同じだった。
ショックと悲しみで一晩泣き明かしたものの、次第に冷静さを取り戻してくると、
取り立てて自分は何か失敗したわけでもないことに気づき、
そんな自分に比べて恵介は、おそらく絶望のどん底にいるのだろうと考え始めた。

美沙希は母親に声をかけた。
完全にショックから立ち直ったわけではなかったが、
今は自分よりも兄のことを心配するべき時だと感じたのだ。

「ねえ、お母さん。」
「美沙希。どうしたの?」
「あのさ、お兄ちゃん。」
「え?ええ。」
「お兄ちゃん、大丈夫、かなあ。」
「あ?ええ。単なる貧血だし。特に心配ないと思うわ。」
「そうじゃなくて。気持ちよ。」
「美沙希。ありがとうね。恵介のこと、心配してくれて。」
「あんな兄貴ですけど、たった一人の兄ですから。」
「そ、そうよね。ありがとう。」
「で、どうなの?」
「うん。かなり深刻というか……。部屋からはまだ一度も……。」
「死んでる?」
「ううん。ドアの前に置いたおにぎりはなくなっているから、まだ生きてる。」
「そっか。食べられてるんだったら大丈夫かな。」
「そうね。時間がかかるかもしれないけれど、恵介自身が解決するしか……。」

「ねえ、お母さん。わたしに何かできないかなあ。」
「美沙希に?」
「うん。わたしが気にしてないよってことがわかれば、少しは……。」
「う〜ん。でもこれは美沙希がどうっていうことじゃなくて、恵介自身の問題だから。」
「お兄ちゃん自身の?」
「ええ。おそらく、男としてのプライドがめちゃくちゃになったんだと思うの。
 そして、兄としての立場も失ったというか……。」
「でも、わたしはお兄ちゃんのこと、今だってお兄ちゃんだと思ってるよ。」
「ええ。でも、恵介自身が、
 こんな自分は美沙希の兄としてふさわしくないと思っているということよ。」
「ねえ、なんとかしてあげられないの?」
「そうねえ。男としてのことだから、お父さんならどうすればいいのか考えつくかも。」
「お父さんは?」
「書斎にいるわ。」
「ちょっと行ってくる。」

美沙希は立ち上がり、父親の書斎へ向かった。

ドアをノックする。
「どうぞ。」
美沙希が中へ入ると、父親はパソコンに向かっていた。
(チャット?相手は……女の子?わたしくらい?)

雅樹が振り向いた。
「どうした、美沙希。」
「あ、いえ、あの、お兄ちゃんのことで。」
「なんだ。美沙希自身は立ち直ったのか。」
「わたしは……ショックだったというか、残念だったというか……。
 急に延期になってがっかりした、みたいな感じだから。」
「そうか。よく切り替えたな。」
「それよりお兄ちゃん。」
「うん。わたしも心配していて……。いろいろ方法を探っていたところだ。」
「パソコンで?」
「ああ。ほら。」
雅樹は身体をずらし、パソコンのディスプレイが美沙希に見えるようにした。
「あれ?美沙希ちゃん?」
画面上の女の子が話しかけてきた。
「えっ?あれ?詩織先輩?久しぶりで〜す。えっ?詩織先輩、うちの父親と?」
「まさか。恵介君のことで相談受けてただけよ。
 第一、そういう関係だったらお父さんだって家のパソコンなんか使わないでしょ?」

言われてみればそうだと美沙希は思った。

「でね、これは時間をかけて待つよりも、
 ショック療法に出た方がいいっていう結論になったの。」
「ショック療法?」
「うん。それには沙織と、美沙希ちゃんにも協力してもらいたいんだけど。
 ね、雅樹、さん。そういうことだよね?」
「先輩。今、雅樹って、呼び捨てにしようとしませんでしたか?うちの父親のこと。」
「そ、そんなこと、ちゃんと雅樹さん、って。それより、今は恵介のこと。」
「まあ、わたしは詩織先輩だったら構いませんけど。」
「ホント?って、いや、だから、何もないって、まだ。」
「……。で、お兄ちゃんへのショック療法って、どうするんですか?」
「うん。それにはまず、沙織の気持ちも確かめないといけないから、
 こっちからまた連絡するね。」
「わかりました。じゃあ、よろしくお願いします。」
「うん。じゃあ、雅樹さん。また、あ・と・で。」

「というわけだ。詩織ちゃ、さんの協力を仰ぐことにした。
 男の気持ちは男にしかわからないかもしれないが、
 気持ちがわかったところで男に出きることには限界があるからな。
 男の自信を取り戻すことは女にしかできない。」
「ねえ、お父さん。それはよくわかったけれど。
 どうして詩織先輩のアドレスとか知ってるわけ?」
「え?いや、それは、恵介から……。」
「お兄ちゃんから?なんで?いつ聞いたの?」
「い、いや、それは、こういうこともあるんじゃないかって思って。」
「ふ〜ん。お母さんに言っても平気?」
「あ、いや、今は、恵介のこと最優先で。」
「ま、たいして驚かないと思うけれどね。」


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