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蛙の子は蛙 
【兄妹相姦 官能小説】

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美沙希の初体験-3

美沙紀はなぜかまだ制服を着ていた。
時間は短かったにせよ、シャワーくらいは浴びただろうに、
パジャマに着替えてはいなかった。

「お前、なんで制服のままなんだよ。」
「ロストバージンの瞬間の自分が○学生だったってことを
 いつまでも覚えておこうと思って。」
「お前、着たまでするつもり?」
「あ、そうか。脱がされるか。
 ねえ、お兄ちゃんは着せたままでエッチする趣味とかはないの?」
「親父の真似かよ?」
「お母さんのセーラー服は、ランジェリーよ。セーラー服風の。」
「なんでお前、知ってるんだよ。」
「見せてもらったの。いつか着て、するんだってはしゃいでたから。」

恵介は重大なことに気が付いた。
美沙希に手を引かれ、自分の部屋に入ってしまったのだ。
この部屋のカメラは作動していない。
さっき、慌てて切り替えたばかりだった。
(どうしよう。親父たちへの報告はともかく、記念の映像だ。
 なんとか撮影しておきたいし。そうだ。)

「美沙希。」
「なあに、お兄ちゃん。始めるんだったら、もう少しムード出して呼んでよ。」
「いや、そうじゃないんだ。」
「じゃあ、なあに?まさかおじけづいたとか?」
「まさか。あのな、制服がしわになると、困るだろ?」
「クリーニングに出せばいいじゃん。なに、母親みたいなこと言ってるの?」
「いや、それだけじゃなくてさ。さっき、この部屋にゴキブリがいてさ。」
「キャ〜。最低最悪。だから普段からちゃんと掃除しろって言ってるのよ。」
「だから、今夜は美沙希の部屋で。な?」
「仕方ないなあ。お兄ちゃん、でも、本当にそれだけ?」
「えっ?」
「ま。いっか。カメラアングルは多い方がいいものね。」
美沙希はそう言うと恵介の部屋を出て自分の部屋へ向かった。
(アングルは多い方がいい?あいつ、気が付いてたのか?)

恵介は恐る恐る美沙希の部屋のドアを開けた。
いきなり枕が飛んできた。次にはクマのぬいぐるみ、そしてクッション。
「ごめん。ごめん。オレが悪かった。」
「覗くのは構わない。黙っていたのは許せない。」
「悪かったよ。」
「許す。」
「えっ?」
「わたしも黙ってお兄ちゃんの部屋にセットしてある。」
「何を?」
「カメラ。」
「カメラ?なんで?」
「だって、彼女とか連れこんだりするかなと思って。」
「は〜?」
「大丈夫。プラス3台。計5台。この部屋と同じ。」
「美沙希。お前、やるもんだな。」
「うん。兄貴の妹だ。あの親にしてこの子ありだ。」
「似たもの兄妹か。」
「似たもの親子でもある。」
「じゃ、始めるか?」
「だから、ムードが全くないじゃん。」
「電気、消さなくていいのか?」
「恥ずかしいから消して。
 大丈夫。 わたしの部屋のカメラ、高感度カメラに交換してあるから。」
「誰が交換した?いつの間に?」
「わたし。お父さんに頼んだの。」
「………。」

(これじゃあ、ムードもへったくれもあったもんじゃない。)
恵介は気持ちが散らばりまくるのを感じた。

それでも美沙希にとっては最初で最後の瞬間だ。
男としてなすべきことをしなければ、美沙希は男そのものに失望する恐れだってある。

そんなことがあっては全世界の男に申し訳ない。
恵介は心のどこかでそんなことを思っていた。

(オレはやっぱり重荷に感じているのか?
 だったらもっと、ベテランで安心して任せられる男に……。
 親父?いや、それはあり得ない。
 そもそも美沙希がそんなことを許すはずもない。
 いや、オレがここで、こんな心理状態のままでもしも失敗したら、
 それこそ取り返しのつかないことになるんじゃないのか。
 世界中の男たちに申し訳ないかどうかよりも、
 今後の兄としての面目もなくなる。
 親父やお袋だって、オレのことを白い目で見るだろう。)

そこまで考えてくると、恵介には、美沙希の最初の男になるという事が、
とんでもないハイリスクのチャレンジであるかのように思えてきた。

(ハイリスクノーリターン、それに近い。少なくとも、リターンは面目躍如程度だ。
 リスクの方がはるかに高い。
 兄としての立場、息子としての信頼、なによりも、男としての誇りと自信。
 それらを一気に失うのは日の目を見るよりも明らかだ。
 待てよ?それだけじゃない、オレはその場面をビデオで記録に残そうとしている。
 話だけならともかく、映像にまで残されていたら、
 最悪の場合、オレの失敗は全世界へ配信される可能性だってあるわけだ。)

恵介の頭はあらぬ方向への想像が止まらなくなっていた。

「どうしたの?お兄ちゃん。顔色、悪いよ。」
「あ、ああ、うん、ちょっと、い、いや、だいぶ。。。」

恵介はそのままその場に倒れた。
「お、お兄ちゃん大丈夫?お兄ちゃん……。」


恵介が目覚めたのは翌朝。自分の部屋のベッドの上だった。


あの後、美沙希が両親の寝室のドアをけ破り、
セーラー服のリボンだけを首に巻いた母親と、
全裸にアンダーストッキングというみっともない父親が、
美沙希とともに恵介のもとへ駆けつけたのだった。

119番へ連絡しようとした雅樹を、恵介の脈をとっていた芽衣が冷静に押しとどめ、
ただの貧血とわかった二人は、半裸のまま、恵介の部屋のベッドに恵介を運び、
やがて、恵介が寝言を言い始めたのを確認して、階下へと下りて行ったのだ。
もちろん、美沙希を伴って。


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