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ゆえとナオさん 未来編
【同性愛♀ 官能小説】

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ゆえとナオさん 未来編-10


ポーンというチャイムが鳴って、
シートベルト着用のサインが点灯する。
柔らかい合成音声で、
出発のアナウンスが入る。
もちろん女性の声。
男の人の声とか、凄い違和感。

シャトルがゆっくりとホームを滑り出す。
リニアモーターの電車の発車と変わりない。
客室は、飛行機の機内と変わりない。

ホームに女性が立っていて、
出発するシャトルを見送っている。
黒猫を抱いている。

「あっ、美さきだ!?」
「ほんとだ!凄い!手ぇ振っちゃえ」

美さきはジャムの腕を持って、
私たちに向けて振り返してくれる。
ジャムが、黄色い目を丸くしてる。
ジャムの小さなぬいぐるみは、
世界中の女の子のカバンにぶら下がっている。
シュレーディンガーの黒猫ジャム。

シャトルを加速するリニアランプは、
高高度まで伸びていて、
ほとんど惰性の弾道飛行で飛んで、
下端ポートとランデブーする。

電力は宇宙空間で作られて、
地上に照射送電されるクリーンエネルギーだ。
電車も車も工場もそれで動いてる。
大事な地球を削って燃やすなんて、あり得ない。


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