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犬使いの少女
【ロリ 官能小説】

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犬使いの少女-5

「〜〜〜〜〜っ!?」
 犬は俺の股間を思いきり噛むとすぐに俺から離れ、呆然と立ち尽くす少女の足元へと駆けていく。
 俺は犬の牙から解放された股間を両手で押さえながらその場に体を丸めて崩れ落ちた。
 少女は俺が路上に倒れたのを見ると、そろそろと近寄って俺の様子を上から覗き込んだ。
「あ、あの……大丈夫……」
 俺の額にだらだらと脂汗が流れてくる。
「……じゃないですよね、やっぱり……」
 俺は当たり前だ、と怒鳴ってやりたかったがあまりの痛さにそれもままならない。
「……」
 少女は周囲をきょろきょろと見回して誰か助けを呼ぼうとしているようだがあいにく誰も見つからないようだ。
「……くっ」
 俺がなんとか力を振り絞ってよろよろと立ち上がると、
彼女は俺の上半身に両腕を伸ばして俺の体を支える。
「あの、あの……ごめんなさい……」
 俺は股間の激痛に前屈みになりながら、とにかくアパートに治療のため一旦戻るべく歩き始める。少女もそのままの体勢でついて来た。足元には何事もなかったかのような顔をした犬がやはり付き添うようについて来ていた。

 俺が横から少女に支えられながらなんとかアパートの自室の前まで辿りつくと、少女は『永瀬』と書かれた俺の部屋の表札を食い入るように眺める。
「……どうしたの?」
 俺はそんな少女の様子に眉をひそませながら質問する。
 少女ははっとしたように俺の方を向くと、ぶんぶんと頭を横に大きく振る。
「なんでもない、なんでもない」
 なんか妙な反応だなと思いつつ、俺はドアの鍵を開けると俺の体を支え続けている少女の方に顔を向ける。
「あの……部屋の前まで帰ってきたし大丈夫だから。君はもう気にしないで帰っていいよ」
 犬に噛まれた直後に生じた飼い主たる少女への激怒も、
その後俺の体を彼女が自室前まで支え続けてくれたことで完全に収まって、俺はむしろ優しい口調で話しかけた。
「……でも、すごく痛そうだったよ」
 少女はチラッと俺の股間に目を向けた後、頬を桃色に染めてすぐに視線を別方向へと向ける。
 俺はそんな少女の様子に照れを覚えながら
「いや、場所が場所だったから物凄く痛かっただけで、多分噛まれた傷自体は大したことないから」
「ホントに大したことない?」
「まあ、多分」
「なめとけば治っちゃう?」
「ああ……あん?」
「……だから、なめれば治る?」
「……なめるって……まさか、ここを?」
 少女がこくんと頷く。
 俺の頭は必死に今の会話の内容を整理して、自分が少女の言葉をとんでもなく誤解していないか分析する。
「え〜と……」
「……」
「ま、まあ、つばでもつけときゃ治るんじゃ……」
「そうじゃなくて」
 俺の推理の結果に対する少女の素早い制止に、俺の言葉が中途で飲み込まれる。
「……あたしがなめれば……治る?」
 少女が上目づかいで俺の目を覗き込む。
 俺は呆然として続く言葉が出てこない。
「お兄さん、いくら痛いからって自分のアソコなんかなめたくないでしょ?」
「う、うん」
「……だから、あたしが代わりに……」
 ……お、おい、マジ? マジ?
「……なめてあげようか?」
 ……マジィィィィィ!?
 俺は頭の中が急激に沸点に達しそうになるのを、ありったけの理性を動員してなんとかこらえる。
「い、いや、それはいい!」
「なんで?」
「なんでって……それは人としてまずい!」
「どうして? お兄さん、痛いんでしょ?」
「この際痛いからどうだとかいう問題ではない!」
「……でも……あたしのチャオに噛まれたんだし……」
「い、いや、それはもう許すから!」
「……あたしのこと……怒ってる?」
「え?」
「あたしがチャオの紐を手離しちゃったから……」
「い、いや、もう怒ってなんか……」
 俺と彼女が自室前でそんなやり取りをしていると、隣の部屋の玄関からゴソゴソと物音が聴こえてきた。俺だけではなく彼女の体も一瞬ぴくりと跳ねて隣の部屋の様子をうかがっていたが、彼女はすぐに俺の方を向き直り、
「じゃあ、なんであたしがなめるのを嫌がるの!?」
と一際大きい声で俺に訴えた。
「わっ、わわっ」
 俺は今にもドアが開きそうな隣室の気配に、少女の肩を抱えて自室へと逃げ込む。彼女の犬も一緒に中へと入ってきていた。


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