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最後の、最高の学園祭
【学園物 官能小説】

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本番に向けて 合宿1日目 その7 ジュンコのロストバージン-2

健はゆっくりと後ろを振り向いた。
胸はほとんど膨らんではいない。
(なんだ、男か。でも、誰?)
健はさらに目を凝らした。
ようやく視界がはっきりしてくる。
待った医らに見えた胸も、よく見るとわずかながら膨らみがあり、
大きめの乳首と乳輪が目に入った。
目線を下に落とすと腰はしっかりとくびれ、さらに下にはハート形の薄い陰毛が見えた。
健は恐る恐る視線を上げていく。
胸の辺りまでパーマのかかった長い髪が垂れていた。

そこには一糸まとわぬ姿で美原ジュンコが立っていた。
「?????」
「なに、じろじろ見てんだよ。洗い終わったんだったら、早くどけよ。」
(ジュンコだ。いつものジュンコだ。)
健は一目散に湯船に飛び込んだ。
残念ながらお湯は張られていない。
仕方なく、健はそのままからの湯船に座り込んだ。
ジュンコが目の前で髪を洗い始めた。

シャンプーしながらジュンコが話しかけてきた。
「あのさ………。いろいろとゴメン。」
「な、ご、ゴメンって………。」
「あのさ。わたし、変われないかもしれない。」
「………。」
「愛依は、みんなが変わるチャンスだって言ったけど、
 わたしはどうしたら変われるのか分かんないや。
 言葉遣いや態度は意識すれば少しは変わるかもしれないけれど、
 わたしの本質は変わらないみたい。健が言うように、男まさりだし優しくないし。」
「ジュンコ。」
「ダメだよね、こんなんじゃ。わたし帰るわ。」
「なにバカなこと言ってんだよ。まだ始まったばかりだぞ。」
「だって分かんないんだもん。」

「ジュンコ。なに無理してんだよ。お前はそのままでいいじゃねえか。
 言葉遣い悪くて、態度でかくて、負けず嫌いで男勝りで、何かあればすぐに手や足が出
 て。でも、友達のこと必死に守って、守り通して。
 そんなに強いくせに、自分の本当の気持ちをなかなか言えないくらい恥ずかしがりなと
 ころがあって、口ではだめだダメだって言いながら絶対に諦めねえのがお前だろ?」
「………。」
「そんなジュンコのままでいいじゃねえか。そんなジュンコのことが好きな奴だっているんだぞ。」
「そんな気まぐれな奴、いるわけないじゃん。」
「いるさ、お前の目の前に。」
「???」
「どこ見てんだよ!俺だよ、俺。」
「俺って?」
「あ〜、めんどくせ〜。」
健はそう言うとジュンコの腕を引っ張りよせ、そのまま抱き締めた。
「だからそんな突っ張ったジュンコのことがオレは大好きなんだ。ずっと。」
「あたし、のこと、が?」
「ああ。お前のことがだ。」
「誰かに頼まれた?愛依?」
「誰にも頼まれちゃいない。まあ強いて言うなら悩み事を聞いてやってくれとだけ愛依に
 頼まれた。」
「好きだと言ってあげてって言われたんでしょ?」
「そうじゃないって。俺がお前のことを好きなんだって。あ〜なんでわかんねえかな。」
「分かるわけないじゃん。ずっと無理だって思ってたし。
 健の目にはわたしは女として映っていないだろうって思ってたし。
 わたしの気持ちなんて伝わるはずないって思ってたし。」
「俺だって、告ったって信じてもらえないだろうって思ってたし、もしも…。」
「もしも?」
「もしも…。」
「もしも?」
「もしも振られたら俺、生きていけねえって思って。だから黙ってようって。」
「ねえ、健。」
「うん?」
「アンタ、馬鹿?」
「ハイ?今、なんて?」
「アンタ、馬鹿って言ったの。」
「バカ〜?」
「そう。バカ。あたしになんか振られたくらいで生きていけないなんて、馬鹿でしょ。」「???」
「でも、わたしはそんな馬鹿な健のことが大好きみたい。」
「ジュンコ。」
「健。ねえ、ちゃんと目を見て、もう一回、言って。」
「何をだよ?」
「なに照れてんのよ。ほら、言ってよ。」
「そ、そんなこと、お前、恥ずかしいだろ。」
「さっきは言ってくれたじゃん。」
「いや、さっきは勢いというか、その、つまり。」
「じゃあ、好きじゃないんだ。」
「好きだって言ってんだろ。あ、まったく…。」
健はジュンコの目をしっかりと見つめた。
ジュンコはあまりにも真剣な健の顔を見て思わず吹き出しそうになった。
その唇を健が覆った。激しいキスだった。

ジュンコは少しの間、されるままになっていたが、恐る恐る自分からも健の唇を吸った。
「ねえ、わたし、ホントに初めてなんだ。」
「ああ、そんな感じだ。」
「違うよ、キスじゃないよ。」
「わかってるよ。男とするのがだろ?」
「女とだってしてないわよ。」
「そう意味じゃないよ。いいからオレに任せろ。」
「健は初めての女の子も慣れてるの?」
「慣れてるって程の経験はないけど、優しさのツボくらいは心得ている。」
「じゃあ、任せていいのね。」
「なんだよ、そっちが許可を求めるのかよ。
 ジュンコの方こそ、本当に俺でいいのかよ?」
「わたしの方は健がいいのよ。」
「そっか。じゃあ、おいで。」
健はジュンコの手を取り、ベッドへと向かった。

しかし、いつものことながら時間が迫っていた。
もうすぐ愛依の、あの放送が入るはずだ。

「ジュンコ。お前を抱くのは夜になってからだ。」
「うん。そんな感じだね。」
「だけど、この後の全体ミーティングで、俺は言うぞ。」
「何を?」
「ジュンコに好きだって告白して、ОKをもらったってさ。」
「………。わたし、ОKしたっけ?」
「おいおい、今更それはないだろ?」
「だったら、全体ミーティングの時に、みんなの前で告白してよ。
 そしたらОKしてあげる。」
「…。いつもの意地悪なジュンコだ。」
「だから変われないって言ってるでしょ?それに、これがいいんでしょ?」
「…。」
「ねえ、時間だけど放送が…。」
「ない、な…。」
「どして?」


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