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蛙の子は蛙 
【兄妹相姦 官能小説】

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兄妹の気持ち-4

それ以来、美沙希は恵介のことをなんとなく避けるようになった。
恵介も美沙希に対してはどこかよそよそしくなり、
以前の仲の良い兄妹とは程遠い関係になり、数日が経過した。

両親が心配したのは当然だった。
以前は仲が良すぎることを心配したほどの二人が、ほとんど口を利かなくなった。
両親の前でこそ以前通りにふるまってはいたが、
兄妹そろって何かをすることがほとんどと言っていいほどなくなったのだ。

いつもならそろそろ美沙希の方から芽衣に何らかの相談があるはずなのだ。
今回はそれもない。
芽衣と雅樹は相談し、美沙希には芽衣から、恵介には雅樹から話を聞くことにした。

次の日の夜、仕事から帰ると雅樹は恵介に声をかけた。
「恵介。ちょっと話さないか?」
そう言って雅樹は書斎へ入った。
父親の突然の呼び出しに凡そのことを理解しつつ、恵介が続いた。

「どうした?美沙希と何かあったのか?」
「やっぱりそのことか。わかるよね、何かあったって。」
「おいおい。普通そこは、何もないよって誤魔化すところだろ。」
「オレが誤魔化したって、美沙希が誤魔化さないだろ?」
「それもそうだ。相変わらず似たもの兄妹だな。」
「それを言うなら似たもの夫婦。今頃、お袋が美沙希に話を聞いてるんだろ?」
「ハハハ。似た者親子だな。で、どうした?」
「あのさ、今回ばかりは人選違いかも。オレはお袋に聞きたいことがあるんだ。」
「母さんに?」
「ああ。そしておそらく美沙希は親父に聞いてもらいたいんだと思う。」
「なんだ、そこまで分かっているのに二人じゃ解決できないのか?」
「ああ。オレは女としてのお袋に話を聞きたい。
 同じように美沙希は男としての親父に話を聞きたいはずだ。」
「なんだか、ややこしくなってきたなあ。じゃあ、そうしてみるか。」

雅樹と恵介がリビングに行くと、リビングでは芽衣と美沙希が待っていた。
「あ、ちょうどよかった。あなた。美沙希が話があるんですって。」
「ああ。恵介にそう言われたよ。美沙希は親父と話したいはずだって。」
「あら、じゃあ恵介はやっぱりわたし?」
「ほう、美沙希も言い当てたのか。」
「まったく似たもの兄妹ね。」
「ああ、オレも今、似たもの夫婦って言われたがな。」
「似た者家族でしょ。」 

美沙希は書斎に入るなり、父親に聞いた。
「ねえ、お父さん。女の方から誘ったのに男が抱かないのって、どんな場合?」
「おいおい、いきなりそう来たか。中1の女子が親に聞く話か?」
「でも、お父さんはちゃんと答えてくれるでしょ?」
「おいおい、俺の方に責任を預けて来たか。まいったなぁこりゃ。」
「もう少し、詳しく説明した方がいい?」
「いや。詳しいことは話したくないだろ?今の質問だけで十分だ。
 大きくは3つだな。」
「3つ?」 

「ああ。まず一つ目は、その男が相手の女のことを嫌いな場合。
 二つ目はその女に何の感情も持っていない場合。
 そして三つ目が、その男がその女のことをとても大切に思っている場合。」
「大切に?だったら抱くんじゃないの?」
「大好きと大切は違うぞ。大好きでも大切にしたいから抱かないことだってある。」
「………。」
「ただまあ、いろんな男がいるからな。
 全身が性欲の塊で、それこそ穴があれば犬でもいいみたいな男もいないことはない。
 感情がなくても性欲は有り余っている男がいないわけじゃないからな。
 美沙希も、男を見る目、というよりも人を見る目を育てていかないとな。」
「………。」
「聞きたいことはそれだけか?」
「うん。ありがとう。」

同じころリビングでは恵介が母親に話をぶつけていた。
「お袋。女が男に抱かれたいと思うのはどんな時?」
「どうしたの?誰かに言い寄られた?」
「そんなのはしょっちゅうさ。今更珍しくもないし驚きもしないさ。
 例えば、あまりにも意外な相手からってこと。」
「あまりにも意外な相手?そっか。ありそうなことよね、あなたたちなら。」
「お袋。あくまでも例えばの話だぜ。」
「そうね。そういうことにしておきましょ。
 う〜ん。どんな場面か、どんな心理状態か、それによっても違うと思うけど。」
「男が女を抱きたいとか抱きたくないと思うのと同じ?」

「そうね。ただ、性欲に走って女を抱く男はいても、その逆はあまりないんじゃない?」「女には性欲はないってこと?」
「そうじゃないわ。抱かれたいと思うこともあるし、いきたいと思う時だってある。
 そうは言うものの、微妙に違いはあると思うわ。
 やっぱり女の方が受け身ではあるからね。
 女の意志とは違って抱かれてしまうことだってあるから。
 男の方がやっぱり能動的でしょ。セックスの行為そのものだって。」
「………。」

「女が男に抱かれたいと思う時は………。
 恵介が聞きたいのは、何か特別な事情があるそうな場合って言うことよね?」
「ああ、親父におねだりするときのお袋の心境なんか聞かなくてもわかるからな。」
「あらまあ。酷いこと言うわねぇ。
 じゃあ、無性に男が欲しくなった時とか生理前なんていうのはナシにして………。
 何かしらの理由で、もう自分なんてどうでもいいと思った時かな。
 それから………自分の思いがどうしても伝わらない相手に、
 どうしても思いを伝えようと焦った時かしら。」
「どうしても思いが伝わらない相手に?強引にってこと?」


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