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永遠の契り
【熟女/人妻 官能小説】

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永遠の契り-3

3.真理子
 真理子にメールを送った。
<もうじき病院を出られる。寿司が食いたい。真理子と一緒に寿司が食いたい>
<嬉しいけれど無理しないでね、何時がいいか知らせてくれれば、予約をします>
 真理子と付き合い始めて5年が経つ。

 大学工学部機械工学科を卒業、大手の自動車メーカーに就職した。
 大学の同期がホンダの研究所に勤務していて、ホンダが新しく開発した軽四輪車を見せに来た。当時、ホンだと言えば二輪車で、四輪者専門の販売店は無かった。
 30歳になったのを機に、脱サラをしてホンダのディーラーを始めた。
 本来が技術屋で商売向きの性格ではなかったが、幸いビジネスは可もなし不可もなし、好きな車を相手に65歳まで続けた。
 メーカー直営店が増えて、個人資本の自動車商売は経営が苦しくなってきた。一方、都心の土地はどんどん値上がりして、広い場所を取る自動車の商売は、どうにも割に合わない。自分の土地だからできる様なものの、借りてまで成り立つ商売ではない。思い切ってマンションに建て替えて、マンション・オーナーに商売替えをした。
 マンション商売は時間が有り余るので、区の生涯教育プログラムのカルチャセンターで、太極拳クラブに参加をした。学生時代、空手部で稽古をしていたことで、似たような型を演舞する太極拳の上達は早かった。
 先代の師範が高齢で退職したのを機に、今は後を引き継いで太極拳クラブの講師をしている。
 真理子と出合ったのは、5年前のクリスマス。区がカルチャーセンターの講師を招いて、パーティーを開いた時だ。
「あのう、失礼ですけれど、静枝さんのお兄様ではありませんか?」
 見ると、和服を着た妙齢な女性が立っている。同じカルチャーセンターの講師と言っても、クラスの日程や時間がまちまちなので、普段は他のクラスの先生と出会うことがない。
 さて、どこで会ったのかな? 妹の名前を出したから、静枝の友達か?
「百合園女学院のとき静枝さんと同級生で、お兄様には何度かお目に掛かったことがございますのよ」
 言われてみれば、学校の近くに家があったので、妹は何度か四、五人の同級生を連れて来たことがあった。そう、あの中にこんな顔の子がいたなあ。
「ああ、思い出しました、いましたねえ、覚えていますよ、とりわけ綺麗な子がいました。今もお変わりなく、お美しいですねえ」
「まあ、お上手ですこと、あの時は、全く知らん顔していましたわ。静枝さんは、今どうしていらっしゃいますの?」
「2年前に、癌で亡くなりました」
「そうでしたか、ご兄妹はお二人だけでしたねえ、お寂しいでしょう」
 真理子は、同じカルチャーセンターで日舞の指導をしていると言う。「太極拳やってみたいわぁ、お邪魔しても宜しいでしょうか?」


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