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永遠の契り
【熟女/人妻 官能小説】

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永遠の契り-12

12.初夜の悦び
 時の経つのは早いもので、年が変わり真理子の誕生日五月十九日が再び近づいた。正彦の快気以来、体調は順調で、二人のデートもつつがなく繰り返されている。
「真理子さん、誕生祝に何か欲しいもの無いかねえ」
「出来れば、正彦さんと旅行したいわ、ほんの一泊でもいいんだけれど・・・」
「そうだねえ、夫婦の付き合いをしているのに、それらしいことは何もしていないからねえ」
 人目を忍ぶ二人の仲、目立たぬように心掛けている。それが当たり前のように思ってきたが、女心を察すれば、いささか心配りに欠けていた。
 「遠出は出来ないけれど、伊豆辺りの温泉に、旨い魚でも食いに行こうか?」
 「そうしていただけたら嬉しいわ」
 真理子の顔に、満面の喜びが浮かぶ。車で二時間半、朝東京を出て途中でブランチを取り早めに旅館に入る。一泊二日のドライヴ旅行、こんなに悦ばれるなら何故今まで気が付かなかったのだろう。
 真理子は、多分駄目と言われると思ったが、正彦が意外とすんなり引き受けてくれて嬉しかった。
(これは私にとっては新婚旅行。何か趣向を考えて正彦さんを喜ばせたい)
 今は夫婦同様の付き合いだが、そもそも正彦さんとは初婚から始めたかった。処女で正彦さんと結婚したかった。処女が結婚の条件だった頃は、処女を失った女は処女膜の張替えをしたという。
 古い婦人科の医者を訪ねた。
「最近はいませんがねえ、昔は確かにそんなことがありましたね」
「先生は、如何でしょう、お願いできますか?」
「難しい手術じゃないですから、やりますよ」
 先生の説明によると、膜の張替えは言葉のあやでそんなことはしない。膣口を手術の糸で巾着のように絞り、糸止めをしないで置く。亀頭の挿入で巾着が押し開かれて、破瓜のような感じになるという。単純な手術だが、それだけに経験と手加減が難しいとか。
 真理子は手術を医者に予約をした。処女の花嫁の着る、純白の寝巻きも揃えた。
 
 眼前には、太平洋が座敷の前面一杯に広がり、夜釣りの船か?漆黒の海面に灯し火が点々と夜空の星のように煌いている。
 当地自慢の金目鯛尽くしの料理が、食台に並ぶ。流石に地元の新鮮な食材は、口の中で跳ねるようだ。地酒の冷で、杯を交わす。正彦と見合わせる真理子の心は、三々九度の杯だ。
「真理子さん、僕は大浴場に行ってみるが、君はどうする?」
「私は内湯にします」 
 正彦は満天の星の元、露天の大浴場で汗を流し、鼻をくすぐる温泉の匂いを胸いっぱいに吸い込んだ。生きていて良かった。今は健康も、以前に増して充実している。内湯に浸っている真理子を想う。一緒に入れば良かったかな?
 部屋に戻ると、ダブルの布団に二つの枕が並んで待っていた。未だ真理子の姿は見えない。照明の明かりを落とした。真理子はあまり明るいのを嫌がる。
「お待たせしました」
 純白の寝巻きを纏った真理子が入ってきた。
 まるで時代劇映画の場面を見るようだ。
 正彦の前に正座をすると、三つ指を付いて顔を伏せた。
「不束者ですが、幾久しくよろしくお願い申し上げます」
 思わぬ成り行きに正彦は慌てたが「こちらこそどうぞよろしく」と応対する。
「どうしたんだよ、かしこまって・・・?」
「驚かせてご免なさい。折角の機会を頂いたので、私が夢に描いていた正彦さんとの新婚初夜を再現したいと思ったんです。どうぞ笑わずに付き合ってください」
 「実質夫婦なのに、いつも気を使わせて申し訳ない。有難う」
 布団を開いて真理子を誘う。
 真理子は正彦の横に身体を横たえた。
「真理子、僕の真理子、愛してる、大好きだ」
 真理子を抱き寄せて、唇を吸う。寝巻きの下帯を解いた。


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