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[幸せな隣人]
【鬼畜 官能小説】

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[あたし、ダンナ様が大好きなんです]-1

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ピカピカの新築が隣人に汚されている事を知る由もない二人は、新しい生活の始まりを祝う意味も兼ねて、お気に入りのイタリアンレストランに来ていた。
ここは初めてのデートの時に利用した、とても思い出深い店だ。


「いつ来ても素敵なお店ね……」


優乃は夫となった恭介との思い出を、料理を楽しみながら振り返っていた。

恭介は一回り年齢が上の元・上司である。
優乃の父親が常務を勤める会社に入社した恭介は、見る間に才能を開花させて若くして営業部長へ昇格していた。
その昇格が内定した春、恭介は上司である優乃の父親に挨拶する為に自宅に訪問し、その時から二人の運命は動き出した。

社会人として当たり前のことなのだが、父親に対しての言葉遣いや振る舞いや仕草が優乃の胸を打ち、その〈大人の男性〉の魅力に心奪われた優乃は、大学進学を強く薦める両親の反対を押し切り、父親の……つまり、恭介の居る会社へ高校卒業と共に入社した。
程なくして二人の交際が始まり、半年も経たないうちに互いに強く惹かれ合う仲となった。
そして優乃が二十歳を迎える誕生日の日に、二人は婚姻届を出してめでたく夫婦となった……。



『あの時はオレもかなり悩んだよ。どの店なら優乃が喜ぶかなあってね』


恭介がいつも優先するのは、『優乃がどう思ってくれるか』であった。
相手の事を考えて行動するのはプライベートに限らず、それは仕事の中でも同じであった。

部長として必要な、部下とのコミュニケーション力やマネジメント力に恭介は秀でていた。
部下達からは慕われ、上司からの信頼は絶大。
おまけに爽やかな好青年となれば、恭介に恋い焦がれる女性社員はとても多かった。


『ワインも飲んでみる?オレが運転手だから遠慮しないで』

「……え?……はい。ありがと…ッ」


久しぶりに飲む白ワインは心地よい酸味を伴って優乃の身体をほんのりと温めた。
軽い浮遊感と高揚感は、なにもアルコールのせいだけではない……。


『優乃、そろそろ….…行こうか?』

「……はいッ」


思い出の店を出た二人の向かう先は、やはり新婚夫婦らしくラブホテルだった。
それも初めて二人で入った思い出のホテル……互いの肉体を知り合った密室に、ただの恋人同士ではなくなった二人が入る……。






「……ダンナ様=c.…ど、どうですか?」


豪華なシャンデリアが柔らかな灯りを燈し、その真下のダブルベッドの上には全裸の恭介が座っている。
そしてシャワールームから出てきた優乃は、殆どフリルだけを纏っているとしか見えない極薄な下着を着て、モジモジしながら恭介を見ていた。


『思った通りだよ。とっても素敵だよ、優乃』


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