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真奈美の性春
【学園物 官能小説】

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とし君がいない学校なんて-3

「つまり、斎藤さんのところの敏明君の病気を治すためには、
 うちの真奈美の協力がどうしても必要だとおっしゃるんですね。」
「はい。結論から申し上げれば、そう言うことになります。」
「そして、それも定期的に、長期的に、ということになると。」
「はい。そう言うことです。」
「ただ、具体的に、真奈美がどういうことをして差し上げれば敏明君が回復するのか、
 ということは話せない、ということですか。」
「はい。本来、このようなお願いをするのに、
 隠し事があってはならないということは重々承知してはおりますが、
 具体的にお話しするとなると。。」

「どうしても話せないご事情があるのでしょうね。
 ただ、あなた方がご自分のお子さんが可愛いのと同じように、
 わたしどもも、真奈美が可愛い。
 一人娘です。
 ご承知かもしれないが、知的能力は低い。先天的なものです。
 それでも、誰よりも可愛いわが子です。
 隠し事をされるような家に、月に2回、
 それも何年かにわたって、
 何やら得体の知れないことをさせられるかもしれないのに、
 通わせてほしい、なんて。。」

「おっしゃる通りです。
 わたくし共のわがままと言いますか、身勝手と言いますか、
 非常識なことは百も承知の上で申し上げていることです。」

「一つ、伺います。仮に、わたくし共が断った場合、
 お宅の息子さんはどうなるのですか?
 今後、申しますか、将来的には。」

「家から一歩も出られない生活が、一生続くと思います。
 ただ、命にかかわるというようなことはないとは。」
「家から出ることが出来ない、ですか。それも、一生。。」
「はい。」

「家から出られずに、一生を家の中で過ごす。
 ある意味、生きている意味が、楽しみが、無くなるということですね。
 特に若いうちは、外を走り回り、いろいろなものを見て、
 いろいろな人と触れ合い、体も心も成長していく、
 それが、許されない、ということですね。」
「はい。それゆえ、こうして。。」

「斎藤さん。真奈美の話を少し話させてください。」
「はあ。」

「あの子は……実は、こいつも知らないことですが、、
 実はある病にかかっているます。」
「なんですって?あなた。真奈美が病気なんて。。」
「すまなかった。真奈美が生まれてすぐ、医者に呼ばれてな。
 君がまだ麻酔で眠っている頃だ。」
「・・・」

「あの子の知能が十分に発達しないのは、
 実は、脳にある腫瘍のせいなんだ。」
「脳に腫瘍が?あなた、なぜ、そんなに大事なことを。」

「すまない。ただ、真奈美を生んだばかりの君の身体のことを考えて、言えなかった。
 そして、言えないまま、月日が流れた。
 君の、精神的負担を考えると、とても言えなかった。」
「あなた。でも、わたし、、」
 
「斎藤さん。真奈美はたいへんな難産だった。
 医者はどちらかをあきらめるようにと言ってきた。
 こいつは子どもを選んでくれと言った。わたしは決断できなかった。
 どちらも、わたしにとっては、かけがえのない存在だから。

 真奈美は、生まれてきた時には呼吸をしていなかった。
 しばらくの間、脳に酸素がいきわたらなかった。
 医者からは、そのことに関しても、後遺症の可能性があると言われた。」
「・・・・・」

「脳腫瘍と後遺症。君もあまりにも重い出産時の影響で危篤状態が続いた。
 このまま意識が戻らなければ、という宣告を何度か受けた。
 君が回復した後、真奈美について、本当のことはとても言えなかったんだ。
 もしかしたら、その責任のすべてが自分にあるのではないかと思いこみ、
 命を絶つかもしれないほど、
 君の精神状態は不安定だったから。」
「・・・・・」

「君は、真奈美の成長だけを生きがいにして、強く生きた。
 そのおかげで、君自身、ようやく最近になって、
 人並みの健康な生活が送れるようになってきた。」
「・・・・・」

「真奈美は、幸い、順調に、健康に成長してくれた。
 ただ一点、知能的な発達の遅れはあったが、
 性格も素直で、誰にでも優しい子に育ってくれた。」
「・・・・・」

「君も、落ち着いて聞いてくれ。
 真奈美の脳腫瘍は、未だに僅かずつではあるが大きくなっている。
 手術をしても絶対に摘出できない場所にあるそうだ。
 胎児のころから脳神経の一部を取り込んでいたため、
 真奈美の脳と一緒に、その腫瘍は成長してきた。
 言ってみれば、真奈美の脳腫瘍は、真奈美の脳の一部なんだそうだ。
 つまり、真奈美の脳と一体化している。
 手術も、ありとあらゆる治療法も、効果がないということだけは明らかだそうだ。
 せいぜい生きて、12,3歳程度。それ以上の生存は極めて難しいと。」
「あなた・・・」
「ただ、本人がストレスを感じず、幸福感をもって生活できていけば、
 寿命はある程度は伸びるだろうとも言われた。
 ただ、それが15歳なのか、20歳なのか、
 あるいは5歳なのかは、医者にも分らないと。」

「斎藤さん。今お話しした、それが真奈美です。」
「生野さん。。。。」
「真奈美は周りの友達に恵まれて成長しました。
 真奈美のことを悪く思う人は誰もいなかった。
 それはあの子の優しさ、人を決して悪く言わない、人を決して疑わない、
 そんな性格だったからだと思います。」
「・・・・・」

隣の部屋からは、真奈美のいつもの明るい笑い声が聞こえた。


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