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最後の、最高の学園祭
【学園物 官能小説】

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本番に向けて 合宿1日目 その1 -4

ここ203号室では、部屋の中とドアのところとに分かれて
志尊旬と美原ジュンコの二人がずっと立ったまま話をしていた。

「ねえ。いつまでもそんな隅っこにいないで、こっち来たら?」
「…」
「もう10分以上、そのままだよ。」
「…」
「ねえ、何とか言ってよ。」
「だって、、恥ずかしいもん。」
「いつまでもそんなこと言ってないでさあ。
 せっかく同じ部屋になったんだし、今夜は、ここで2人きりで過ごすんだし。」
「2人きり?」
「だって、ういうことになるでしょ?」
「どうしよう。」
「それに予定表、見たでしょ?ドレスコード。
 消灯後のドレスコードはО。
 つまり、ふたりで全裸で過ごしなさいっていうことだよね。」
「2人きりで、、全裸…」

「ほら、また壁にくっついちゃう。」
「でも…」
「ジュンコ。ほら、もうこっちに来て。」

しびれを切らした志尊がジュンコの手を引いた。
「キャッ。手が、手が。」
「手、つないだだけでしょ。ほら、こっちに来て。」
「キャーッ(≧∇≦)」

「ねえ。キャラ激変しすぎでしょ?
 昨日までのジュンコは何処に行ったのさ。」

「そうなんだよねえ。自分でもそう思うんだけど。
 3Cのみんなに、処女だっていうことがバレちゃったら、
 なんかあたし、急に自信がなくなっちゃったって言うか。」

「ジュンコらしくないじゃん。」
「だって今までのわたしのイメージから、かけ離れすぎてるでしょ?
 自分自身でも改めて意識しちゃって、なんか。。」

「ジュンコの、今までのイメージからかけ離れてるっていうなら、
 愛依ちゃんのこと、ずっと守ってやっていたっていう方が、
 ジュンコのイメージからかけ離れてるじゃん。」
「えっ?愛依のこと?」
「うん。ジュンコに言われて初めて気づいたよ。
 それから愛依ちゃんの言葉からも。
 ジュンコは愛依ちゃんを守っていた。
 そして愛依ちゃんはジュンコに支えられていたんだってなって。」

「……」

「ぼくたち男はさ、今までずっと休み時間になると、
 必ずジュンコが愛依の机のところまで行って
 こっそりと愛依ちゃんに話しかけているのを見ていたんだ。
 ああ、またなんか言ってビビらせてんだなって思いながら。

 そのことで、愛依ちゃんを可哀そうと思わなかったわけじゃないけど、
 関わりをもとうとはしなかった。
 ジュンコに切れられたら、たまんないからね。

 愛依ちゃんがクラスの中で浮いているのは、ぼくたちも分っていた。
 まあ、愛依ちゃん自身が異質な存在ではあったから。
 けど、そんなんでも、ぼくたち男は、
 愛依ちゃんをさらに追い込むようなことはしてこなかったんだ。
 
 愛依ちゃんとジュンコは、なんだかんだ言っても女同士だから、
 ぼくたちが愛依ちゃんを虐めでもしたら、
 正義感の強いジュンコのことだもの、
 ぼくたちのこと、絶対に許さないだろうってね。
 
 ジュンコは昔から、たった一人でも正義のために戦う女だからね。
 だからジュンコは、このクラスの男子たちからも、
 愛依ちゃんのことを守っていたことになると思うんだ。
 
 ジュンコっていいやつだよね。
 誰かを必死になって守り抜くっていうのは、
 男でもなかなかできることじゃないと思うよ。

 愛依ちゃんが昨日、ぼくたちの前ですべてを話せたのだって、
 ジュンコがいたからだ。

 つまりぼくたち3Cが変わるチャンスをジュンコがくれたのだとも言える。」

「旬君。」
「あれあれ、君付けはやめてよ。気持ち悪い。
 それに、ぼくも、いつになく多弁になっちゃったみたい。
 みんな、愛依ちゃんの影響だね、きっと。」

「だってだって。。」
ジュンコは下を向いたまま旬の胸をたたき始めた。

「ねえねえ、どうしたの
 それもやめてよ。ジュンコらしくもない。」

「ねえ。ねえってば。。」
ジュンコがしゃくりあげながら、旬に体を寄せてきた。

「ジュンコ。それは、ダメだよ。」
「どうして? 昔、わたしが番を張ってたから?
 それとも、女としての魅力がないから?
 こんな乱暴な女は嫌い?」

「ジュンコ。どれも違うよ。
 今、正直、ぼくはジュンコのことを可愛いと思っている。
 このまま抱きしめたいほど女らしいと感じている。
 でも、それはだめだよ。
 いや、今のジュンコに女としての魅力を感ずるからこそ、
 ぼくはジュンコの思いに応えられない。」

「どうして?やっぱり今までのわたしが、あんなだったからでしょ?」

「ジュンコ。君は、初めて、なんだろ?」
「えっ?」
「つまり、、処女、なんだろ?
 だったら、せっかく今まで大切にしてきたんだ。
 最初は、ジュンコの一番好きな人と結ばれるべきだよ。」
「わたしの一番好きな人?」
「ああ。ただ、あいつがジュンコのことを好きかどうかまでは知らないけどね。」

「・・・・」

「部屋割りはローテーションで変わるって、書いてあったでしょ?
 だったら、明日以降、あいつと同じ部屋になる時が来るじゃん?
 それまではぼくも遠慮しとくよ。
 またぼくたちが二人になるチャンスがあって、
 あいつが許してくれて、
 ジュンコもその気になれる時が、もしあったら、
 その時は、ぼくの得意な寝技で、
 ジュンコをK,Oしてあげる。」

「旬君。」
「ジュンコ。頑張れよ。健に気持ち、伝わるといいね。」
「えっ?な、なんで知ってる、、、、」

《ピンポンパンポン  館内の青環高校の皆様にお知らせいたします。
 ロビー集合 5分前です。ドレスコードを確認の上、ご集合ください》

「や、っばい。集合時間。」
「ホントだ。着替えなきゃ。」


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