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ひと夏の女神たち
【ファンタジー 官能小説】

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出逢い-1

  瑞希は不思議な少女だった。

いつの間にか、
いや、いつからか、なのか、
はっきりと知っているものは
いなかったが、

  瑞希は、その島に住んでいた。


 アイドルのように可愛いい小さな顔だちをしていた。
 
 一度、その顔を見た男たちは、一度で虜になった。

いつも 白いワンピースを着ていた。
頭からかぶるような
簡単なつくりの服だった。

 ふわっとしたワンピースの下に、
 どんな体が隠されているか、
 ほとんど
 誰も知らなかった。


ある夏の日
 岩場で貝を探していた利夫は
 岩場の陰に隠されたかのように置かれた
 白い服を見つけた。
 
 瑞希の服だった。

利夫は貝を採るのをやめ、
岩場に隠れた。
そして待った。
瑞希が戻るのを。

かなりの時間がたって
強い日差しに利夫の肌が焦げ始めた頃、

 30mほど先にある岩場に立つ
 一人の人影が見えた。

 利夫のところからは逆光で
 顔は確認できなかったが、
 強い光に浮かび上がったそのシルエットは、
 明らかに女性のものだった。

(瑞希だ。)

 利夫は 確信した。

 スラっと伸びた足。
 引き締まった全身。
 しっかりとくびれたウエスト。
 その体が少し横を向くと、
 思いの外、
 大きな
 胸の膨らみさえ 見て取れた。

 (女神のようだ。)


 ほどなくして
 その美しい女神は
 岩場をけって
 水の中へ飛び込んだ
 きれいな抜き手を切って
 夫のいる岩場の方へ近づいてくる。


利夫の胸が高鳴った。
顔は 何度か見たことがある。
たまにしか見かけないが、
利夫は
いつしか
瑞希の顔を見るのが 楽しみになっていた。

ちらっと見かけた瑞希の顔が忘れられず
眠れない夜を過ごしたこともある

夢の中に登場する瑞希は
いつも利夫に向かって 微笑んでいた。


 今、その瑞希が
 自分の方へ 近づいてくる
 
 岩陰の利夫は 
 さらに体を小さくして
 まもなく岩場に上がってくるだろう
 瑞希の目から 隠れようとした
 
 しかし 眼だけは 
 波間に覗く 瑞希の抜き手から
 決して 離さずにいた

その手が 岩場の先端をつかみ
水の中から 再び
逆光に照らされた 黒いシルエットが浮かび上がった

  利夫は 目を凝らし
  光の中の 女神を見つめた

長い髪から しずくを垂らしながら
女神は 岩場を少し歩くと 
利夫から3メートルほどの
一段 高くなった 岩場に立った

光の差す方向が変わったことで
利夫の目に
女神の 裸身が
飛び込んできた

そう
まさに
裸身の女神だった

遠目からでも それと分かった
引き締まった肉体は
鍛え上げられた 筋肉に 包まれていた

無駄なたるみなど
どこにも見て取れない
細身の身体に

不釣り合いとも思える
豊かな 張りのある 胸のふくらみ


一糸まとわぬ 褐色の肌を
水玉が 滑り落ちる
濡れた髪から 滴り落ちる 水滴に
太陽の光が キラキラと 反射する

  あの 白いワンピースの中に
  こんなにも 成熟した 
  女の身体が 隠されていたのだ

利夫は 何かにとりつかれたように
スッと 立ち上がった
そして 声も出さずに 
立ち尽くしていた


  その気配を 感じたのか
  女神が 利夫の方に 目を向けた 

「あ、あの、、、別に、覗いていたわけじゃ、、、」
女神は 自分の身体を 隠すことなく
黙って 利夫の方に 歩いてくる
「あっ 服 服なら あっちの方に。。。」
利夫が ワンピースが置かれた岩陰を 指さすと

女神は 軽く微笑み
そのまま 利夫の 目の前に立った

 女神の 
 瑞枝の
 一糸まとわぬ 
 若い 躍動感に 溢れた
 見事な裸身が そこにはあった

利夫は 相変わらず 立ちすくしたまま
口を開けて 瑞希を 見ている


思いがけないことが 起きた
瑞希の身体が 
そのまま
利夫に向かって 飛び込んできた

利夫が 慌てて その身体を受け止めると
目の前に 瑞希の 顔があった

瑞希の目が 利夫を まっすぐに見つめていた
利夫は まだ 何が起きているのか わからないまま
瑞希の目を 見つめ返した

瑞希の顔が 近づいてくる
そして やがて 二人の唇が 重なった

瑞希の顔が 利夫の顔から 離れ
再び 近づいてくる

利夫の 困惑や 迷いは消えていた
着ているものを 一気に脱ぎ 
瑞希の ワンピースの方へ放ると

そのまま 
瑞希の身体を きつく抱きしめ
自分から 進んで 
瑞希の 唇を 受け止めた


やがて
ふたりのシルエットが 一つになり
岩場の端にある わずかばかりの砂地に消えた


波が打ち寄せる 小さな砂浜に
ふたりの身体が 横たわる
ほどなくして それは 重なり合い
上になり 下になり
砂地を 転がりまわる

やがて
上になった 後姿の シルエットが
砂地に 仰向けに寝た シルエットを 押さえつけるようにして
再び 二つの頭が 近づいた

そのまま 上になったシルエットが
上体を 起こす
その身体は はじめはゆっくりと
そして 次第に 速度を上げながら
上下に 動き始めた
やがて その動きは 
まるで 跳ねるかのように変わり

やがて ピタッと 停止した

 
起こされていた上体が
前の方に 崩れるようにして倒れ
再びひとつのシルエットに 重なった


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