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エロティック・ショート・ストーリーズ
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未来が見えない(処女、ちょっとホラー)-8

        5

「さて」
 習字が身を起こした。
「仕上げに掛かりましょうか」
 それを聞いた玲佳の頬がこわばった。
「仕上げって、つまり……」
「いよいよ処女を失くす時が来ましたね」
「今ので十分だよ」
「そうはいきません」
 習字は自分の下腹部に目をやった。つられて同じ所を見た玲佳が、うっ、と声を漏らした。
「ちゃんと最後まで責任を持つと言ったでしょう」
 体をクルリと回して玲佳に馬乗りになると、習字は彼女の膝を割って下半身を押し込んだ。そして、静脈をドクンドクンと拍動させて猛り狂っている肉の剛棒の先端で玲佳の女の壺口に狙いを定めた。玲佳が身を固くする。
「いきますよ。なるべく力を抜いてラクにして下さい。その方が痛くないから」
 二人の唇が自然に近づいていき、それは重ねられた。そして習字の舌が玲佳の口に滑り込むのと同時に彼は腰に体重を乗せた。
 先端が、柔肉の入り口を押し開いていく。玲佳は左の瞼をピクリとさせたが、彼にされるに任せた。秘めやかな女の壺口が、これ以上はムリというところまで口を開き、悲鳴をあげ始めたその時。
「あっ……」
 習字が玲佳の中に、ジュル、と湿った音を立てながら滑り込んだ。一筋の赤い流れが壺口から零れ出て、会陰を伝わり野菊のすぼまりを通過して、白いシーツに赤い染みをつけた。
「おめでとう、玲佳」
「ありがとう、と言うべきなのかしらね、習字さん。これで私、処女のままじゃなく死ねるのね」
「そうですね。あなたはもうすぐ死にます。だけど……ん?」
「どうしたの?」
「いえね、一瞬だけあなたの未来が見えたような気が……」
「もしかして、死なずにすむの?」
 瞳に輝きを灯す玲佳。
「いや、それは無いです」
 瞳の輝きを消す玲佳。
「続けましょう。ゴールはもう少し先にあります」
 まだまだ不慣れな玲佳の柔肉の壺口が咥え込んだ剛棒が、侵攻を再開した。裂けそうな程に口を広げたその奥で、粘膜同士が強く擦れ合う。
「痛いっ。痛いよ、張り裂けそう。だけど凄く熱くて……ああ、習字さんが私の中で燃えているみたいよ。そして……なんて気持ちいいの」
 歯を食いしばり、太股を震えさせながら、玲佳は襲い来る痛みと熱と快感にじっと堪える。
「あなたの中もですよ、玲佳さん。溶かされてしまいそうな程に熱い肉襞が纏わり付いてきて、僕を呑み込んでいく」
 剛棒は、熱く燃える柔肉を引きずりながら、更に奥へ奥へと進んでいく。そしてついに、一番奥へと突き当たった。二人は完全にひとつになった。
「あふぅん」
 奥を突かれた玲佳が身を捩る。習字は、入った時と同様に慎重に腰を引き始めた。彼の傘の部分が玲佳の内側の柔肉を引っ掛けながら出て行く。それに掻き出されたように、熱い粘液が、ドロリと溢れ出た。荒い息を吐きながら習字を見上げる瞳には、単に快感に対するだけでは無い潤いが流れ始めていた。
「ねえ、もう一回。もう一回入れてよ」
「もちろん」
 位置を合わせると、習字はさっきよりも早く強く突き込んだ。玲佳が顔を歪め、白い喉を仰け反らせる。奥に突き当たった習字は後退を始めたが、今度は最後まで抜いてしまわずに、中程で停止し、再び侵入に転じた。往復は何度も繰り返され、そのたびに速度と勢いを増していった。玲佳がシーツを掴み、強く握り締め、リズミカルに襲いかかってくる快感に応じるように、熱い吐息を漏らし始めた。
「あっ、あっ、あっ、ああっ、んあっ……」
 習字の額に汗の玉が浮かび始めた。玲佳のサラサラの髪も汗で頬に張り付き、激しく乱れていく。彼女の腰がブルブルと震えだした。それは太股にも上半身にも広がっていった。歪めた顔を習字に真っ直ぐに向け、何かを訴えるような目をする玲佳。小さく頷く習字。下腹部と下腹部のぶつかり合いが激しさを増す。玲佳は熱い吐息を漏らし、習字はうなりをあげた。そして二人は同時にガチンと硬直した。その肌の上を微細な震えが駆け抜けていく。
 先に呼吸を再開したのは習字の方だった。やや遅れて玲佳が脱力し、二人は折り重なるようにベッドに崩れ落ちた。


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