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prank call
【その他 官能小説】

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2-6

みかげの話の流れからいけば、吉川のデモCDがコンポの中に入ってるものだと思うだろう。


だから、俺は電源を入れて何も考えずに再生ボタンを押したのだ。


それなのに。


「……おい、これ……」


口元を手で押さえ、コンポのデジタル画面を呆然と眺める。


デカイスピーカーから流れてきたのは、快いコントラバスの音色。


卒業式でそう言えば流れてたなと、すぐに思い出すことができるほどの馴染み深いメロディ。


普通の人ならその心が洗われそうな音楽に、温かい気持ちになるだろう。


だが、今の俺は温かい気持ちにも、穏やかな気持ちになるわけでもなく、激しい動悸と、邪な気持ちがフツフツと湧き上がるのだった。


パッヘルベルのカノンーー。


あのイタズラ電話の、ひたすら女がオナニーしながら喘ぐ声を聞かせる電話の向こう側で流れる音楽。


その美しい音色に、いつの間にか身体中に鳥肌が立っていた。


もしかして、みかげがあのイタズラ電話のーー?


必死に脳内でイタズラ電話の喘ぎ声を思い出した。


高くて可愛い声。みかげの普段の低めの地声からは全く結びつかない別の声だ。


だが待て。みかげは歌うときにかなりの高音を出せる。


それに俺もそこそこ女の子と付き合ってきて、セックスの時の声が普段とは結構変わるタイプもいることをこの耳で聞いてきた。


じゃあ、やっぱりみかげがあのイタズラ電話の主?


いったんそう思ってしまうと、もはやあの喘ぎ声はみかげとしか考えられなくなって、同時に身体も即座に反応を見せてきた。


ボーイッシュで色気のないあのみかげが、夜な夜な俺に電話を掛け、ひたすらに淫らな声を聞かせてきたのだ。



あのマイクを握る指が、みかげのヴァギナを弄び、そしてバイブを握ってその秘裂に埋める。


電話越しでもはっきりとグチュグチュと愛液が絡むくらいの音を出していたみかげ。


アイツ、澄ました顔して、あんなエロいことをしていたんだーー。


パッヘルベルのカノンはいつのまにか終わっていて、部屋に静寂が訪れたその瞬間、玄関のドアが開く音がした。


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