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砂漠の薔薇
【女性向け 官能小説】

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「・・・砂漠の薔薇は、現地ではデザートローズと呼ばれていて
パワーストーンと考える人も多いけど、でも本当はとてももろい結晶なんだ」
「・・・・」

「もし、真由花が自分を砂漠の薔薇に例えるなら・・・
もろかった自分を自覚すればいい。強がらなくていいんだ。
そして、そんな真由花を俺がずっと守るよ」
「阿部さん・・・」

阿部さんは布団を持ち上げて私にベッドの中に入るように促した。

「でも・・・真由花が俺にとってニセモノの花だったことは1度もない」
「阿部さん?」

「うちの部の山田さんな」
そこまで言って阿部さんは思い出し笑いをするようにくすくす笑った。

「新田さんに会うためにお昼はきちんと12時に取るんだ」
「・・・うん?」
何の話?

「まぁ、野口さんも同じだけど」
「うん」
「少し前まで、経管の昼は手が空いたとき、仕事が一段落したとき、だったんだ」
「・・・・」
「それが山田さんも野口さんも社内恋愛をしてから
無理やりにでも昼の時間に食堂に行って彼女に会おうとする」
あぁ〜・・・そういうことね。

「新田さんと真由花はよく昼を一緒に食べているだろう?」
「うん」
「そこでよく見かけて、可愛いなと思ってた」
「え・・・」
「よく笑って、楽しそうで」
「・・・・」

そんなの、知らない。


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