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陽炎の渓谷
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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吸い付く-1

「意外とファンシーなんですね」
 堂崎瞳美に紹介された性具メーカーの広報室に展示された商品サンプルを見て、玲奈は率直な感想を述べた。
「もっと禍々しいカラーリング、リアルすぎる形状、現実にはあり得ないイボや突起を想像しておられたんじゃありませんか、お嬢さん」
「え、ええ、まあ……」
 せっかくの二人揃っての休日だというのに、麗華の見舞いに行くと言う幸弘とは別行動を取り、玲奈は最新型性具の体験モニターをすることにした。そんな物は使ったことも使われたこともなかったが、幸弘との仲直りの一助になるかも知れない、という瞳美の提案を受けいれ、とりあえず試してみることにしたのだ。
「そういうものももちろん作っておりますし、多くの需要もあります。しかし、女性がもっとカジュアルに、アクティブに楽しめる性具があっても良いのではないか、ということで開発が進められておる次第でございます」
 開発部主査、という肩書きの名刺を差し出した相手は、仁来一郎(じんらい いちろう)と名乗った。ふさふさと生えた総白髪が印象的な、妖怪じみた小柄な老人である。
「カジュアルでアクティブ、といいますと?」
 もっともな質問である、というふうに仁来は大きく頷き、説明を始めた。
「長い長い一人用性具の歴史の中で、その使用目的は、自分自身によって性的快感を得る、というものでした」
 玲奈が頷いた。
「その基本はもちろん今も変わっておりません。そして、それにはいつもうしろめたさがつきまとうということもです」
 大学の講義を聞いているようなアカデミックな雰囲気の中、仁来の話は続いた。
「自慰をする時、女性はどうしても罪悪感のようなものを抱き、恥じらいを感じてしまう。まるでしてはいけないことをコッソリしてしまっているような気分になるのです」
 仁来が同意を求めるように玲奈の方を見た。
「ええ、そうですね」
「しかしながら。女性の権利意識の高まりや社会進出が進む中、もっと自由に気ままに女性が自慰を楽しんでも良いのではあるまいか、という考えが生まれました。それを具現化したのがこれらの商品です」
 パステル調の色使い、一見、何なのか分からない柔らかで優しいフォルム。
 玲奈はそのうちの一つに自然に手を伸ばした。
「あまり抵抗を感じずに手に取ることが出来るでしょう?」
「はい、可愛らしい置物のようですね」
 仁来がにっこりと頷いた。
「そう。それこそが狙いなんです。手軽に手に取れるカジュアルさ。でも、性能や効果には妥協しない」
 下腹部の奥に、ジク、っとした疼きを感じた玲奈は、思わず性具を棚に戻した。
「様々な工夫で深い満足感を得られるように作られております。例えばそこのレモンイエローの物。先端が、ちっちゃなメガホンの様な形をしているでしょう?」
「ええ。まるで何かを吸う時の唇みたいですね」
「まさに、まさに。吸うんですよ、クリトリスを」
「クリ……」
 玲奈は言葉に詰まった。自分が吸われているところを想像してしまったのだ。
「説明ばっかりじゃ、ほんとの所は分かりませんよね。そろそろ実際に試していただきましょうか」
「じ、実際に、ですか? 今、ここで」
「ええ、商品開発モニターですから」
 唇を震わせるばかりで何も言えないでいる玲奈に、仁来はサラリと言った。
「お嬢さん、スカートとパンティを取って、まずはいつものように自慰をしてみて下さい」
「い、いえ、あの……」
 仁来が眉を寄せた。
「何をしにいらっしゃったのですか?」
 車の中での秘めやかな行為を、夫の幸弘のみならず、江島にも瞳美にも見られてしまったが、それは事後に知ったことだ。している時はひとりっきりだと思っていた。しかし、今回は、さあ、して下さい、と言われてして見せなくてはならないのだ。さっき名刺をもらったばかりの、どういう人物かもよく分からない男の目の前で。玲奈は軽いめまいを覚えた。
 瞳美に見せながらした時だって、互いに見せ合いながらだった。一方的にさせられたわけではないし、あの時は性的な感情の高ぶりを感じていた。今の玲奈は、緊張こそすれ興奮はしていない。
「瞳美ちゃんから聞きましたよ、御主人との仲直りの為に性具を求めおられる、と」
「はい、そうなんです」
「ならば。絶好の機会ではないですか。最新型の性具を、開発者自らの指導のもとに使えるんですよ?」
 玲奈は俯いて何かを考えている。
「あの、開発に当たっては女性も参加しているんでしょうか」
「もちろんです。おおまかなコンセプトは私が決めますが、実際に使いながら細かい部分を修正、調整して開発していきます」
「仁来さんの前で使って見せたりも?」
「ええ、そうでなければあまり意味がありませんから。どんな風に感じるのかを、細かくヒアリングします。そしてもちろん、絶頂まで行ってもらいます」
 唇をキュっと結んで、玲奈がゆっくりと頷いた。
「分かりました。恥ずかしがってる場合じゃないんですね」
「その通りです」
「失礼しました」
 玲奈は濃紺のプリーツスカートのホックを外し、ジッパーを引き下げた。仁来がその様子をじっと見ている。
 スカートを脱ぎ、パンティに掛けた手は、さすがに少し震えていたが、玲奈は目を閉じ息を整えて、思い切ってそれをずり下ろして足首から抜き取った。
「結構です。それではソファーに軽く腰掛けて、両足を高く上げて下さい。
 玲奈は言われた通りにした。
「足を大きく開いて」
 しばしの逡巡の後、玲奈はゆっくりと足を左右に広げていった。
「ではちょっと失礼しますよ」
 そう言って仁来は玲奈の股間に顔を突っ込んだ。


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