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陽炎の渓谷
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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ビジネス-1

「お客さまの反応はいかがですか?」
 豪華な革張りのソファーに深く身を沈めた人物に、遠慮がちな声が尋ねた。
「上々だよ」
「そうでなくては困ります。こちらは文字通り体を張っているんですからね」
「ああ、そうだな。だからこそあえて言うんだが……」
 男がソファーから身を乗り出して、相手を指さした。
「悟られるな。上手くやりなさい」
「役になり切れ、そういうことですね」
 満足そうに男は頷いた。
「出来るさ、君なら」
「頑張ります。いえ、頑張るなんて最低限の努力ですね」
「才能と努力。それらはどちらが掛けても事を成し遂げることは出来ん。だが、君にはその両方があると信じているよ」
「ありがとうございます。ですが、想定外の出来事も有り得ますから」
「問えば、あの件か」
「はい。幸い、今のところは良い方に作用しておりますが」
「使えるものは何でも使えばいいさ」
 男はゴロリとソファーに身を埋めた。
「しかし、君もずいぶん思い切った事を考えたものだな」
「そうでもしなくてはやってられませんよ」
「そういうものかねえ。分からない話でも無いが」
 サイドテーブルのショットグラスに手を伸ばしながら、男は目の前の人物をじっと見つめた。
「さて、おしゃべりはこのくらいにしないか。夜は無限では無いからな」
「……はい」


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