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憧れていた女性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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-1

紀子との関係を終わらせて10日が経った。女に会う時間がなくなった分、自由な時間が多くなった。しかしそれは同時にいろいろな事を考える時間でもあり、僕は舞のことばかりを考えた。
いろいろ考えたところで僕の女には決してならないわけで、僕は毎回どうしようもない憤りと嫉妬に苛まれ、考えを中断させるために勉強をし、本を読み、映画を観た。
紀子と会っていた時はあんなに性欲があったのに、驚くほどに女を抱きたいという気持ちが消えてしまった。きっと紀子で懲りたのだろう。どんなに犯し、追い詰め、支配し、堕としても、僕が本当に望んだ人ではなく、虚しさしか残らなかったのだから。
その日も一緒だった。受ける必要のない講義を聞き、午後から近くの漫喫に行って昔の漫画をパラパラと捲ってはウトウトと惰眠を貪った。
夕方になって漫喫から出ると、携帯が鳴った。
舞だ。
「もしもし?どうしたの?」
「元気にしてるかなって思ったの」
「元気だったよ、そっちは?」
他に誰が聞いているかも分からないから、舞とは呼べなかった。かと言って今さら叔母さんとは言えない。お互い言葉少なげに、久し振りの会話というより安否確認のようだった。
「今も1人なの?」
「うん…家でずっと独り」
ずっと、という言葉に舞の寂しさが込められていた。もうすぐ父親になろうと言うのに、妻のことすら顧みない叔父に苛立ちを感じた。
「もしよかったら……行ってもいい?」
「…うん、来て。会いたい」
その一言にどれほど僕の心が踊っただろうか。ずっと抱いていた葛藤など忘れ、浮かれた僕は手土産のことなんかも考えず、舞の家に急いだ。
舞の家を訪れると、あの時と同じ笑顔で出迎えてくれた。相変わらず綺麗だが、少しやつれて見えた。聞くと、26週だと言われた。そんなにお腹は目立たないように見える。
「もうそんなになるんだ、母さんから聞いたのが先々月くらいだったから」
「つわりが酷くて、ちょっと入院してたの」
「え、それで痩せたの?今は大丈夫?」
最初はひどい吐き気を体調不良と思い込んでいたようで、1週間も家で耐えていたらしい。それでも吐き気は治まらず、水も飲めない状態で救急病院に行ったところ、妊娠が発覚したということだった。
「すぐにあの人に報告したら喜んでくれたんだけど、2回か3回家にゼリーとかお水をどっさり買い込んで帰ってきただけで…さっき隆君に大丈夫?って言われて………妊娠してから身内の人に優しい言葉かけてもらったの初めてで…」
抱え込んでいたものが溢れたのか、舞の目から一気に涙が溢れ出した。僕は嫉妬や気まずさだけで舞に連絡すらしなかったことを後悔した。現状がどうであれ、あの時僕は舞と愛し合ったのだ。どうして舞のことを気遣ってあげられなかったのだろう。僕に舞を抱き締める資格があるだろうか、そう戸惑っていたが彼女の方から僕の袖を掴んで胸に顔を埋めてきた。
僕は舞を抱き締めたままソファーに座り、舞が落ち着くまで膝に乗せて抱き締め、頭を撫でた。
しゃくりあげる声が少しずつ治まっていき、僕の肩に頬を乗せ、長い髪で表情は見えないが呼吸が規則的になってきた。眠ったのだろうか、そう思って頭を撫でるのをやめ、ベッドへ運ぼうかと考えていると舞が顔を上げた。
「ご飯食べた?ちょうどパンと卵があるから、またフレンチトースト作ってあげようか?私も今日は少し食欲があるみたい」
「うん、食べる。僕も一緒に作るよ」
舞の表情がぱっと明るくなった。僕がずっと見たかった笑顔だ。舞は僕の手を取るとキッチンへ引っ張り、フレンチトーストを作りながら無邪気に笑った。30を過ぎているとは思えない、可愛らしいという表現がぴったりな表情だった。ここ数ヵ月の中で最高に幸せを感じた。
久し振りに二人で楽しく食事をした。舞が作ってくれたフレンチトーストも最高に美味しかったが、何より舞が目の前にいることが嬉しかった。彼女が恥ずかしがって手で顔を隠すくらい、ずっと見つめ続けた。食事が終わってソファーでコーヒーを飲んでいると、まるで定位置と言わんばかりに舞が僕の膝に腰を下ろし、身体を預けてきた。夜になってまた独りになるのがつらいのか、何も言わず、僕の手を強く握りしめてきた。
「どうせ叔父さん帰ってこないんなら、暫くいてもいい?」
舞は答えなかったが、代わりに顔を僕に向けるとニヤッと笑った。僕を帰らせまいと演技を見せたのだろうが、僕は舞と一緒にいられると嬉しく思った。
「また全部一緒にする?ベッドで寝るのも、お風呂も、ずっとくっついて離してくれないの?」
悪戯っぽく笑ってはいたが、舞の目には期待が込められていた。僕はあの時の舞との行為の数々を思い出し、股間に血液が集中していくのが分かった。
「妊娠中は何があるか分からないから、困ったときに誰かいたら安心でしょ?だから一緒にいるんだよ。それに妊娠してるんだから、そんなのできるわけないでしょ」
「できるよ」
「え」
舞は僕の上着に手を滑り込ませ、胸板を撫で回した。
「妊娠中も安定期に入ったらセックスできるんだよ、妊婦の雑誌に方法とか載ってるから」
「そうなんだ…」
舞はズボンの膨らみを撫で、大きくなってる、と笑いながら言った。
「あの時は年下の君に翻弄されたけど、今回はお姉さんが教えてあげられそう。どうする?」
「…お願いします」
舞はにっこり笑いながら上気した顔を近づけてキスをしてきた。上着を捲って僕の乳首に舌を這わせながらベルトを器用に外し、ズボンを脱がせてくれた。


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