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砂漠の薔薇
【女性向け 官能小説】

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-5


家に帰るとこーちゃんは珍しく帰宅していて
それでもリビングでパソコンを開いて仕事をしていた。

「ただいま」
「ん。お帰り」

穏やかな時間は、安心する時間だけど、彼の顔を見てドキドキはしない。
そして、同棲し始めのように、仕事をしている彼の背中に抱きついたりもしない。

それは大人になってモノ分かりが良くなったからか
それとも愛してなくなったからか。

ほんの少し背中を丸めて、右肩が上がっている、見慣れたこーちゃんの背中を見てため息をついた。

「お風呂に入るね」
「あぁ」

仕事をしていても、テレビを見ていても
こーちゃんがリビングに居る限り、隣に居たいと思っていた私はもういない。

こーちゃんの仕事の邪魔をするよりは
お風呂にゆっくり入ってパックでもしようと思う。

湯船につかって、肩を回せば職業病の肩こりが痛くて
パックを顔に着けて「あ〜気持ちいい」と声に出してみる。

あぁ、マンションの更新
お風呂から出たら、こーちゃんに確認しなきゃ。

更新費用っていくらだったっけなぁ

酔いも任せて、うっかりすると寝ちゃいそうだ。



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