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人形たちの話
【教師 官能小説】

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人形が人形でない話-1

 第一印象は、苦手な女性だった。僕より身長が高い女性は、総じて苦手だ。
 切れ長で面長な顔は日本人形を思わせる。メイクも薄めで、どちらかと言えば地味なタイプだけど、整った顔をしていたから、画家を目指す僕としてはメイク映えするだろうなとは思った。
 黒くて艶やかな髪も、その印象を強くさせるだけのものでしかなかった。常に浮かべている微笑と優しい口調で人気はあったけど授業自体は厳しくて嫌いな生徒も多かった、そんな印象がある。偏差値信奉者と揶揄する生徒や教師も多かった。敵も多いけど味方も多い、はっきりしている人。
 僕――深町光(ふかまちひかる)の担任で数学教師で、のちに僕の恋人になって僕のせいで人を殺して殺人鬼になって全国に指名手配される“先生”は、なんてことはない、普通の教師で、女性だったんだ。




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