不倫セックス動画 (1)-1
《二回目の浮気 九月第四週》
あの日から数日後に撮られた、妻の二回目の浮気動画。
仕事上がりのゆきがZの車に乗り込むシーンからはじまる。
独身貴族のZらしく一見してハイグレードな外国産SUV。車内撮影もできるタイプのドライブレコーダーの映像に、スカートの裾を気にしながら助手席に座るゆきが映し出された。数日前の最初のデートのときには「すごーい、カッコいいー！」などと若いOLのようにきゃあきゃあ言っていたゆき。あの時点ではまだ「ランチだけ」の予定だったせいか、今思えば無邪気な反応だった。せいぜい二十代後半にしか見えないゆきが黄色い声ではしゃぐとさらに若く見えて、夫としては職場や飲み会でもこの調子なのかと気が気ではない気分にさせられる。
Fとのデートで高級外車には慣れているとはいえ、いかついSUVはまた違った雰囲気があるし、何より今ではファミリーカーに慣れてしまったゆきにとって、このクラスの車はちょっとした非日常空間には違いない。二回目の今日はさすがに多少は落ち着いて見えるが、それでも気分の高揚が伝わってくるようなのはクルマのせいかそれとも浮気というシチュエーションのせいか。
それにしてもZは、都心で働くゆきと会うのになぜ車なのかと思ったが、少しウキウキしつつもリラックスした様子の妻を見て気がついた。他人の目がない密室空間は不倫には最適なのだ。
「食事は本当にいい？」
「うん」
「飲み物とか……コンビニ寄る？」
「大丈夫」
「じゃあ直接ホテル行っちゃいますね」
「……うん」
今日のことは前回別れ際に決めていたらしく話が早い。そっけない返事だが冷たい感じでもなく、むしろ心を許した男に対する慣れや甘えを感じさせる。二人の会話もすぐに色っぽいものへと変わっていく。
「ゆきさん、すごく綺麗」
「そんなことないよ……」
「そんなことありますって」
照れながらも嬉しそうなゆき。笑みを抑えるようにうつむいて、子どものように脚を小さくパタパタさせる。いつもどおりのオフィスカジュアルながら清楚な中にも甘い雰囲気が漂い、さすが女子大生のころから男受けするファッションを心得ているゆきである。こんな女性が職場にいたら、どんな男でもそわそわしてしまう。
「こうして横顔見てるだけでキスしたくなっちゃいます」
「ふふふ……してみる？」
信号待ちでキスをする二人。
助手席から身を乗り出し唇を尖らせるゆきのなんと可愛らしいことか。シルバーのピアスとネックレスが街の光を反射して輝く。その後も信号待ちのたびにいちゃいちゃキスしたり手を繋いで指を絡めたりするうちに車はやがて郊外のラブホテルへ。
部屋へ入るなりすぐ行為がはじまる。入口扉の閉まる音より先に、男女のせわしない息遣いと湿ったキスの音が聞こえてきた。隠しカメラの設置などできるわけもなく、ただ音だけの世界。「ゆきさんもう我慢できない……」「私も……ねえ早く来て……」衣擦れの音、カチャカチャとベルトを外す音、そしてゆきのストッキングとショーツがずり下げられる音――ぷりんと突き出た妻の尻が今、よその男の前に顕になっている。止める術はない――「ぁああああああ……！」女の甲高い悲鳴がして、パンパンパンパンという肉と肉のぶつかりあう音が聞こえてきた。
その後はもう壊れたレコードのように同じ音の繰り返し。愛する妻が他の男に貪り食われている音を延々と聞かされる地獄。妻が男の欲望の餌食になることをむしろ喜び、二度三度とイカされ女の声をあげさせられてしまう地獄。「もっと！そこ……！ぁあ……もっと突いて！」「Zくん大好き！ゆきのこと、いっぱい犯して！」「ぁん！いい……Zくんのおちんちん気持ちいい！」
ゆきのような美しい女にとって、荒々しいペニスの責めに完全服従することこそが最上級の性的奉仕となる。それができる女は、男の射精というご褒美をより多く与えられる。射精は女として認められた証であり女の存在価値そのもの。「んぐ……！ん……ぇぐ……！」ゆきも今まさにご褒美タイムを迎え、ペニスを口に突っ込まれた。「ゆきさん！出すよ……！」えずく妻の口内に、大量の精液が注ぎ込まれる。「んぷ……んぐ……ぷ……んん！」――。
しーんと静まり帰る室内に、湿った音が聞こえてきた。
「ちゅぅ……じゅる……じゅる……チュ……」
男女がくすくす笑う声。仲睦まじいひそひそ話をしながらのお掃除フェラ。
「じゅる……んぐ……ちゅぅ……ペロ……ペロ……ちゅぅ……ん……ぁむ……んん……ペロペロ……じゅる……」
たった数分なのにやけに長く感じたこの日最初のセックスが終わった。