エピローグ-
「舞踏会?」
「花嫁修業だと思って」
母親は行った。
「私まだ高校2年生よ」
杏は高校を卒業するとお嬢様大学に行って
何処かに就職して結婚するものだと思っていた。
舞踏会は若い世代の出会いの場だった。
「合コンみたいなものね」
杏が言うと母は苦笑した。
「あの人素敵ね」
「あれは有栖川家のご子息よ」
母が言った。有栖川家の子息がちかずいてくる
「良かったら踊りませんか」
「わたし踊れませんけど」
「気にしないで」
杏と有栖川家の子息は踊り始めた
それは素敵な時間だった。