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遠恋カレンダー
【女性向け 官能小説】

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3月:ホワイトデー-2


「あ、ううん。ダメじゃないけど」
「良かった」
「帰りの電車が大丈夫なら」
「うん」

私の言葉に、あからさまに一喜一憂するオトコを
カッコいいより、可愛いと思ってしまった。

そんな約束をした翌日。
いつものお店でご飯を食べて、アルコールを口にしない小川くんに
あぁ、車で来たからいつもより長くいられるのかな、なんて勝手な解釈をした。

21時が過ぎた頃、「そろそろ行こうか?」と小川くんがスプリングコートを手に持った。

「え?いつもより長くいられるって言わなかった?」
「うん。だから―――行こう」

そう言っていつものように年下とは思えないスマートな会計をして
私の手を握って桜木町の街を歩きだす。

その手が誘うままにインターコンチネンタルのエレベーターに乗った。
インターコンチのバーは横浜の夜景が一望できる。

小川くんが押したボタンはバーがある31階より少し下で
「ねぇ、どこに行くの?」


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