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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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ママから逃げる-2

 結局その初夜の夜は爛れたまま、部屋に戻らず、担任の先生方は大騒ぎになっちゃって、その連絡がママにも行ったみたいでさ、朝方ラインを見たらすごい量のメッセージ、着信メールも大量に、電話だって何回鳴ったか分からないくらい。
「マズイよ、絶対にママもカンカンに怒ってるって……」
 いつか来る時がこんなにも早く訪れたような気がして、血の気が引いていく、いくら栞理姉さんがついているとはいえ、やっぱりママからの呪いが凄く、順子を罪の意識にさいなまさわれたわ。
「あらあら、どうされましたか」
 順子に背中からしなだれかかり、ピアスをいじり出し、スマホをのぞき込む栞理姉さんだ。
「どうしよう、もう朝の6時になっちゃって、ママにもバレてる、あたし昨日ママとHしようよって言ってたのに……」
 一度は決まった覚悟だというのに、あっという間に乗っ取られそうになる。
「あー大変ですわね、そう言えばプレゼントがありましたわ、ちょっとお待ちになって」
 プレゼントって、今そんな場合じゃ無いじゃん、どうしようすぐ隣のママ、カンカンで何しでかすかわかったものじゃないって、栞理の事どんな攻撃してくるかたまらないわ。
「順子さん、受け取って下さるかしら?」
「えっ?」
 言うが早いか付けるが早いか、順子の乳首のピアス、二つとも細いチェーンで結び、首輪のようにひとつの鎖で栞理姉さんの手につながれていたの、そして無言で立ち上がり、彼女に吊られるみたく、あたしも立ち上がるしかなかった。そして栞理姉さんが制服の中に放り込んだスマホを取り出し、
「記念すべき初夜の後に、記念撮影をしますわよ」って、ベビーフェイスに歯を出し笑ってピースサイン、ゾクッとするような残酷な笑み浮かべちゃって……どこかで見た気がする、この笑顔……
「さあ順子さん、一緒にお風呂に入りましょう」
 そう優しい笑顔に一瞬で戻って、それでも鎖は放してくれなくって、あたしのことを半ば強引でやっぱり気を使うみたく優しく引っ張るのよ。
「順子さん、まさかとは思いますがママの所に帰りたい、なんてこと思ってませんわよね?」
 お互いがお互いを洗いっこしながら、鎖だけは放そうとしてくれないって、栞理姉さんなんか怖い。
「そ、そんなこと、あ、あるわけ、な、ないじゃない」
 何だか声が震えてきてしまう。
「そうですよねー、もう二人は家族なんですから、でもお母さまはお母さま、血の絆は切れませんし、これからも適度な距離で付き合うのはいいかもしれませんわね、ですが誤解しないで下さい、順ちゃんの一番の味方はこの栞理ですわ、何一つ不自由はさせませんし、安心して二条にいらしてください」
 やっと安心したのか、栞理姉さんが鎖を解き、順子にそれを渡すの。そしてこうも言うわ、
「次はわたくしが順子さんの上に乗る番です、それまでこれはお預けします」
 ふらつくあたしの心をよそに、この後すぐ、順子は栞理姉さんの本気を見せられた。可愛い顔して熱いところある娘なんだって、嬉しかった、あたしは順子に対し何をしてあげられるのかな? そして順子は栞理に何を捧げる事ができるの? それってやっぱり……
「さて汗も流し終わった事ですし、お隣の順子ちゃんのお母さんの所に乗り込みましょう」
!?
 危険すぎる、この娘って修羅場に乗り込んでいく気なのッて、でも栞理は味方のはず、そういってくれてるもん、彼女は間違えない、決して間違えないわよねって。
 制服に着替え、あたしの手を引いていく彼女なの、もうこの人の母性に縋るしかないような気にさせられていたわ、激しいけれどこれは母性だと思う、自分の中に隠しかくまおうとする護る、天稟ともいうべき彼女の母性なんだって。
 順子を後ろに、ママから守る様にして、すぐ隣の部屋前に立ち、何のためらいもなくドアをノックするのよ。
「お義母さま、娘の順子さんはここですわ、安心なさってください」
 ドア越しに、物音が聞こえ、バタバタと寝間着姿のママがドアを半開きにこちら側に半身をドアに預けるみたく、現れたの、その目は充血してて、きっとろくに寝ずにいたんだなって、何だか申し訳なかった。
「順子心配したのよ、一体今までどこに……」
 すっと怖くなって栞理ちゃんの後ろに隠れてしまう。
「あらお義母さま、それはどちらの心配なのかしら? 娘として、それとも情婦として心配なさっているのかしら」
 いきなり核心的な事をぶち上げ、ママの目が見開かれるのをみた、そこにあたしはママの中に恐怖の色を見た様に思うの、こんな目をするママは初めてだ。
「あ、貴女は何なのです」
「失礼しました、二条栞理と申します、今度正式に順子さんの姉となるものです、詳しくは旅行前に郵送しておいた内容証明をご覧になって下さいませ、もっとも姉とは言いましても、同時に彼女とは恋人でもあり、万が一にでも最早情婦として、あなたに渡すわけにいきませんので、あしからず、もし何かされるようなことがあれば、お義母さまが娘さんを性的に暴行していたと、訴えることが出来る用意も、すでに致しておりましてよ、娘さんに乳首にピアスを開けるなんて決定的証拠残されるなど訴えてくれと言っておられるようなもの、ほほほほほっ、わたくしの言ってる意味がお分かりになって? お義母さまは負けたのです、養子縁組に同意する以外選択肢は無いのですわ」
 聞いていて気持ちがいいの、そんなにあたしの事思っていてくれていたんだって、うれしいよ。


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