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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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二条栞理さん-6

 逆らえる雰囲気じゃない、だって彼女ピアスを弄るのやめてくれなかったもん。
 栞理ちゃんが横にすわると、ふわりとお花のいい香りがして、ああこの娘はしっかりと女の子なんだなあって思わせる、
「実はあたくし、順子ちゃんのお母様のブログを拝見したことがありまして、コメントを残させていただいたこともあるんです」
 血の気が失せるって、なんてもんじゃない、気絶しそう、いえいっそ気絶して、意識を失っている間に犯してくれればいいのにって。
「それからわたくしも順子ちゃんと同じように乳首にピアスを刺して、みたいのですが、果たしてお兄様が許してくださるかどうか、どなたから?」
 きっついコト聞いてくるなあって、あたしと同じピアスしたいだなんて、このこ頭いかれてるんじゃじゃないの?
「パパではないですよね? ふふふ、当たっているのではありませんか?」
 言の葉の裏で、毒虫を育てて刺してくるような娘だなって、答えてくれなければ、このピアスのこと言い触らし、アンタの過去のことも言っちゃうわよ〜って、誰があたしにピアスの穴を空けたか想像つくけど、あたしの口からそれを言わせたいって、目に出てるよ栞理。
「順子ちゃんにピアスを刺したの誰」
 いくら人の秘密を知ることがその人達にとって特別な魅力があるからって、どうだというのだろう、順子の過去を暴き、今を曝してこの人は何がしたいの。
「そ、そんなこと栞理ちゃんが知って、何になるわけ?」
 出会って一月ちょいのあたしに、何でここまでしてくれて、自分なんかの汚れた娘に近づこうとするの、栞理のなかの何かのピースがわからない。
「順ちゃんに話してもわかりませんわ、きっと……でも、これだけは信じてくださいませんか、わたくしは、二条栞理は葛西順子の味方だってコトを」
「あ、あんた自分が何言ってるかわかってるの? だいたい女子高生同士気持ち悪い」
 順子は想いとは裏腹に、心にも無いことをくちばしってしまう、あたしだって栞理のこと嫌いじゃないのに。
「しょ、しょうがないんです、順子ちゃんのこと知れば知るだけ好きになっていく、気持ち抑えられません」
 熱烈な告白だというのに、栞理は悲壮感に打ちのめされたみたいに、うなだれている、そりゃそうか、女同士きもいとかって、あたし酷いこといっちゃったもんね。あーくそ、こんなこと誰にも話すなんてこと、思ってもみなかったのに、栞理の泪を溜め込んだ目をみてたら、だめだ……
「こんなことしったらさ、あ、あたしのこと軽蔑するし、嫌いになっちゃうよ、それでも知りたい?」
 あたしの気持ちそのままだ、裏表も何も無い、あたしだって栞理に見捨てられ、相手にされなくなるのは悲しい。
 お互いの心の手札はすべて開示されたのだ、たとえお互いが望まない結果になろうと、もう後戻りはできないの。
「それでもあたくしは、栞理は順子ちゃんの味方には変わりありません、順子ちゃんから聞いた話は決して誰にも喋りません、二人だけの秘密にしますわ」
 栞理がここまで言ってくれたらっていうのは言い訳かな、誰かに聞いてもらいたかったのかもね、誰でもいいわけじゃなくて、栞理だからなのかも。


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