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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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二条栞理さん-2

 それなのに胸を打つのは今日子先輩だったの、理論的なことほとんど何もおっしゃらなくって、唯強かった。
「ああいう頭が筋肉でできてる女におそわってはいけませんし、彼女の練習時間を奪うこともしてはいけません、この栞理が付いていますから、まかせてください」
 とかいって栞理と今日子先輩は距離を置いてるみたいだったけど、そもそも今日子先輩は負けず嫌いなの、もうそれは子供かって思っちゃうくらい。部の面子でインディアンポーカーをしたときなんか、絶対に勝つのは今日子先輩だった、いくらなんでも勝率がお菓子過ぎるので、ゲームそっちのけで観察してたら、イカサマのオンパレードで、こりゃ勝つの当たり前だよって、ちょっと吹いちゃったくらいなんだもの。指摘? もちろんそんな野暮ことはしないわ、だって先輩といるとそーいうところが面白い人だしね、彼女は先輩として「駄目って」言わない人だったの、わかる? 先輩の早苗さんって方が部室でタバコを吸っているの見つけられたとき、栞理ちゃんは「部活動停止になってもいいんですか、先輩って」毅然と言い放ったのに、今日子先輩ったら、
「美味いのか? それ」
「あ、はい」
「じゃあ一本くれよ」
「あ、はい」
「じゃあ今日子、火」
 ふつーこういう時ってこんなときに、後輩からも注意されてるのに、率先してタバコを吸う先輩っている?
「あら、ライター、火がつかない……」
「火? 早苗が銜えてるのあんじゃん、顔寄せてよ」
 女の子同士、顔を近づけあって、早苗先輩と今日子先輩がタバコで火を移し合うの、薄暗い部室でほのかにタバコの火に照らされる二人を見てあたしなんかちょっとムカって思っちゃうんだ、どうしてだろ? 今日子先輩がタバコなんか吸っちゃうから? 違うと思う、早苗先輩に対し、なんかムカついてるって思う、どうしてかわかんないけどさ。そしたらあたしの横できゅっと手をとって栞理ちゃんが少しだけ悲しそうな表情をして、順子のことをみるんだ、どうしてそんな顔するのかなって。

「ふぅーーー……ん〜〜〜、うん不味いな」
「今日子……大丈夫?」
 ここでの大丈夫って、今日子先輩自身がタバコなんか吸って、停学とかになったら駄目だよって言う意味なのにさ、
「全然だいじょーぶ、じゃねーよ」
「ご、ごめん、なさ……」
 てっきり今日子氏が早苗先輩を叱ってるんだとばっかり、
「メンソールみたいな女タバコよく吸ってられるよなー、オレには駄目だ、やっぱ葉巻だよな」
 !? 葉巻? 聞き違いだったらごめんなさい、色々突っ込みどころ満載なんだけど。
へっ? 女子高生が葉巻?
「今度うちにきてゆっくり2時間葉巻喰わせてやるよ」
 立ち上がり靴底で火を消し、早苗先輩の分のタバコも回収する。吸っちゃったものはしょうがないって言うことらしい。
「そー怖い顔すんなって栞理〜」
 吸った分は空気になっって消えちゃうだろ的なことをいうのよ。
「この間だってばれなかっただろ?」
 ばれなければとりあえずは大丈夫、っていう考え方で、そういうところは後輩のあたしにとって、魅力的にみえるの。


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