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わるい娘、メンヘラビッチとの出会い
【学園物 官能小説】

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江戸蔵高校なぎなた部-5

 胴を薙ぎ払った薙刀は既に隈本選手の踏み込んだ足に当たり、面のまま彼はつんのめっていました。
「い、いっぽん」
 隈本選手の胴体が横薙ぎにされ、はらわたがぶちまけられて、道場に伏しつけられの、はっきりイメージされます、ここはまるで戦場ではないのかとみがもうばかりの、凄惨なつわものの最期を見た気さえしました、血のにおいさえ錯覚させるほどに、一瞬胴が斬られた瞬間火花さえ散り、切っ先から鉄臭い、あの生理のときのようなにおいすら感じたほどなのですから。
 もしかしたら、現役最速の面より速く、速く、より早く! 膂力でねじ伏せるのですから、会場はざわつきます、女子でここまで極められるのって、信じられないおもいで、一生の憧憬として残りましたとも!
 2-0で勝負を制したわが高のエースの行動は背筋が凍りつくみたいな、そんな色気がありました、
「いやー、隈本さん強ーのな、まあなんていうの、日本で二番目くらいにはさ。あ、そうそう、オレの汗臭い面手ぬぐいだけど持っていってよ、涙拭くのに使えるでしょ、いや、洟みずふくのにだったかな?」
 お互いに健闘をたたえ合うというより、敗者を嬲り者にするみたいな、言葉だったわ。
「……いらん……」
 今日子から差し出された面手ぬぐいを震える腕で押し返す隈本さんで、だっせぇって、
「あっそー、親切にしてやってんのにさぁ、だったら覚えておいてね、試合前にもらったラブレター、無かったことにしてあげる、捨てとくし、皆でまわし読みしてあざけることもしないわ、ってゆーか社会人の警官がJKに告白するってなしでしょー、ハハハッ」
「……すまない」
「オレって弱ぇーの興味とかないからさー、来年以降もう無しな、格付けはもう終わりだよ」
 彼はきっと今日泣くだろうな、洟みずでぐしゃぐちゃになって、振られた傷心で、惨めで、男の純情に唾を吐かれ、剣士のプライドをめっちゃくちゃに粉砕されちゃってさ、世界の男ども、ざまあみろって心の奥底から思う、パパに対して思うのと同じ感情だったわ。
 異種試合は終わって、人が散っても、あたしを含めた何人かが残り、正式に入部届けを出したの。
「ようこそ、なぎなた部へ」
 先輩方が温かく迎えてくださり、さっきの小学生から始めているという二条栞理さんもはしゃいでいた、ああいいなあ、こんな可愛い子とこれから一緒に部活やっていけるんだなあ。


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